い昔はイノベーターだった。百貨店業界

百貨店流通業界

歯ブラシを百貨店で

昭和生まれにとって百貨店という言葉の響きには、何か富裕層的なイメージがあり、選ばれた人しか利用できない敷居の高さを感じます。

イトーヨーカ堂なら身なりを気にせず入店できるけど、百貨店となると、よそ行きの格好をしないと失礼な感がじして・・・

映画、「男はつらいよ」で、さくらが三越で買い物した品を自慢気におばちゃんに説明しているシーンがやけに印象的で、当時の百貨店に対する一般市民のイメージを如実に語っている感じがします。

百貨店

アパレル傾注が仇となる?

百貨とは「いろいろな商品」をさし、今では専門店が幅を利かす家電や家具もは百貨店で扱っていました。

が、1990年前半のバブル崩壊以降、それらの品は専門店に任せて、ウチらはアパレルをメインにしていこうご舵を切りました。

理由としては利益率がとにかく高い。それと百貨店側の在庫リスクがない。

百貨店の場合、委託販売となるので売れ残ったり返品されたり、万引きされても、これ全てアパレル側が負担し、百貨店側は無傷。

てなわけで、売り場をアパレルメーカーに丸投げしていましたが、ここに来てファーストファッションの台頭、そしてネット通販が普及したことで、アパレル不況を招き、今やジリ貧状態。2016年以降、11店舗の百貨店が閉店していることを考えると、事態は相当深刻な感じがします。

百貨店

百貨店を憧れの対象と見れない

残念なのは、百貨店事態のブランド力低下。百貨店ごとに紙バッグやら包装紙が用意されていますが、あれを使うことで、しれっとハイソ感をアピールできたのですが、今では、そんなものに価値を見出す人は少ないようで、三越と伊勢丹で包装紙を分けて使っていますが、一緒にしたらどうだという声も出ているようです。

伊勢丹で買ったのに、三越の包装紙かよとなるので、全く新しいデザインにした方が良いと思いますが、これもまた浸透するまでに相当な時間がかかりそうで、やる意味があるのか疑問であることは確かです。

百貨店

昔はイノベーター

百貨店の成り立ちは、元は呉服屋さんからと言われています。客からオーダーを聞きバークヤードに言って、要望のしなを出すという座売りが中心でした。

それを商品を店先に並べる「陳列販売」という今に続く活気的な販売スタイルを確立していったのです。

また日本初のディズニーランドが三菱の屋上だったということも驚き。お客に楽しんでいるもらうという視点で、行き着いた先がディーズニーランド誘致だと思うのですが、その発想力は凄いなと感じました。

ジリ貧の百貨店業界には、今こういった発想の飛躍が必要かもしれませんね。

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