捲土重来。中国IT業界復活!

規制新興国ネタ

始まりはアリババCEOの発言から

虎の尻尾を踏んでしまったアリババの創業者、馬さん。当時はアリババを含め中国のIT業界は我が世の春を謳歌していました。

これで有頂天になったのか、馬さんが中国当局を批判しているとも取れる「良いイノベーションは監督を恐れない」発言が中国当局の逆鱗に触れ、中国IT業界全体に規制強化の波が訪ることに。

事業運営に支障も。新規ユーザー登録ペケという厳しい罰則

まず最初に標的になったのがアリババ傘下のアントグループが香港と上海での上場が延期され、アリババは独占禁止法違反で182億元の罰金が課せられました。

2021年には配車アプリ最大手のデイデイが個人情報流出懸念から新規ユーザー登録の停止命令を受け、さらにネット上の安全法に違反したことで80億元の罰金が課せられました。

このような規制強化により、アリババやテンセントなどのIT企業は数千人規模のリストラを断行せざるを得ない状況に陥りました。

ようやく見えてきた出口。

このような中国当局による規制強化にも、文句一つ言わずに恭順の姿勢を貫ぬき、仰せのままにということで、業務の改善を粛々と進めていきました。

この改善が中国当局からお墨付きをもらい、新規ユーザー登録が停止されていたデイデイはようやくこの停止罰則が解除されました。

上場延期となったアントグループは、アリババと経営分離を行い、ようやく上場の目処が立つまでに回復してきました。

経済を成長させていく中国ならではの戦略

今回のIT業界の規制強化のように、とにもかくにも市場が成長するまで静観を決め込むのが中国当局のやり口のようです。

ので、とにかく法律的にグレーであって、とにかくやってみなはれの精神で、ある程度自由を与え、ある程度の規模になった所で、ギュッと規制をかけて業界の健全化を図っているようです。

これまでの自由さがない分、批判的な声もありますが、やりたい放題で市場が破綻し、取り返しがつかなくなることを予防しているようにも見えます。

復活なるか、中国のIT業界

2023年中国当局より、プラットフォーマー14車の金融業務は基本的に是正を完了と発表されました。

ってことは、お国のお墨付きをもらったことでもあり、これで戦う準備は整ったと思います。

ゼロコロナ対策が終わり、今後中国経済の復活が期待される中で、IT業界も戻ってきたというのは中国経済にとっては朗報だと思います。

世界的な景気後退も懸念される中、中国経済の復活が、この懸念を吹き飛ばしてくれることを切に願うばかりです。

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