自動車業界戦々恐々。NAFTAの行方

それまでとこれからの違い貿易協定、NAFTAが合意されました。

主なトピックとして、それまではカナダを含めた3カ国で部品調達率が62.5%以上の完成車ならゼロ関税でしたが、今後のそれは75%以上を米国とメキシコで調達しなければならないというもの。

ってことは現地工場の生産能力が現段階でパッツンパッツンであれば、新たに工場を建てないと立ち行かなくなる。設備投資がさらにかさむということになります。

自動車

賃金問題も頭痛のたね

他にも部品の40ー45%を自給16ドル以上の地域から調達することが義務付けられました

自給16ドルというと、日本円で言えば1600円以上。そんな好待遇なバイトなど日本でもそう簡単に探すことはできないでしょう。

そもそもメキシコの日給は16ドルが相場というのですから、約10倍と言ってもいでしょう。

利益が圧迫されることは逃れられないでしょう。

これを避けるために調達先をメキシコから米国に移したといしても、今度はメキシコの生産が立ち行かなくなることもあり、厳しい選択は迫られています。

自動車

総量規制でとどめを刺す

さらに米国がメキシコからの輸入に総量規制をかけることが決まりました。

2017年の輸入実績、170万台の4割増し、240万台を超えると最大25%の関税を適用するというもの。

自動車

残りのパイの奪い合い

240万台から170万台をひくと70万台。この70万台をどこが先に手にいれることができるかが重要。

と言っても、現状の生産能力から見て、この争奪戦に参加できるのはトヨタかGM。マツダ、ホンダはさらなる生産増強には動いていないため、この争奪戦には参加していません。

被害を被ったのがトヨタ。2019年に工場の新設を予定しており、年産10万台を生産する予定。既存の工場の生産余力もまだ6万台あり、併せて16万台、2017年の実績よりも増やすことができる。

70万台に届かないのでは良いのではなと思いましたが、何とGMがこの残り70万台全てを持っていこうという動きもあり、トヨタにとっては頭痛のたねとも言えます。

もしこれが現実のものとなれば、新設した工場の生産分は全て高関税の餌食となり、不幸な子に。立ち上げたはいいものの、フル稼働は夢の夢。もしかしたらトヨタの工場内で生産調整が起きて 他の工場にも影響を及ぼすことにもなりかねません。

どうなる北米市場

中国が世界NO.1の市場とは言っても、北米市場はまだまだ日本車メーカーにとっては欠くことのできない市場です。

その市場でさらなる厳しい戦いを強いられてしまう。遠い昔に起きた日米貿易摩擦を思い出さずにはいられません。