飼い猫が愛おしくなる「ボブという名の猫」

出会いは人生のどん底

更生を誓うも何度もクスリに手を出してしまい人生のどん底をさまよっていた主人公、ジェームズ

路上ミュージシャンとして生計を立てるもその日食べていくのもやっという極貧状態。ゴミ箱を漁ったり、お金が足りずにファーストフード店の店員から「出て行け」と怒られるわで、散々な日々を送っていました。

このままでは自暴自棄となり再びクスリに手を染めかねない。そんな危機的状況の時に、現われたのが一匹の猫でした。

猫の名前はボブ。彼との出会いをきっかけにジェームズは社会復帰の階段を一歩、一歩歩んでいくことになるのです。

ボブという名の猫 ボブという名の猫

路上ライブ大盛況

迷い猫として彼の家に転がり込んくるなり、シリアルをむしゃむしゃ。

これがボブとの初めての出会いでした。警戒心の強い猫が人様の家に堂々と入り込んで人間を目の前にしても逃げる様子もない。

ジェームズの今の状況を不憫に思い「僕が君を社会復帰させて上げるよ」と励ましてくれているような感じさえしました。

ボブを連れた路上ライブは大盛況。それまでとは打って変わって眼の前には多くの見物客が群がり、チップも切れることなく放り込まれ、彼の暮らしは劇的な変わります。

ボブという名の猫 ボブという名の猫

喜ぶそぶり一切なしのボブ様

まさにボブ様、様ですが、当の本人はと言えば、そんな状況の変化には全く興味がなく、「早くお家に変えろよ」と退屈げ。

ジェームズは必死に演奏しているのに、ボブは退屈そうにご主人様の演奏をおとなしく聞いている。この二人の感情のアンマッチが見物客にはたまらなく愛おしく見えたのでしょう。

ボブという名の猫

薬物からの脱却という試練

その日暮らしの生活から徐々に改善していったジェームズでしたが、薬物中毒からの脱却という大きな試練も抱えていました。

それまで薬物ストップの症状を和らげる薬を常用していましたが、これらの薬をやめて早期脱却を決心。

通常の風邪を引いた時の100倍位の辛さと更生スタッフが言っていた通り、毎日ありえない悪寒、吐き気、倦怠感と戦うつつ、見事にこの試練に耐えて薬物からの脱却を成し遂げたのです。

ボブという名の猫

気まぐれなセラピスト

小山薫堂さんが、ボブのことを気まぐれなセラピストと表現していましたが、これには激しく同意。

ジェームズボブに話しかけることで、自然と精神的な安定をもたらしていたのです。

とは言っても、猫はほんと自己中心的。気分屋。セラピーも気が乗った時にしかしてくれない。その様子はまさに気まぐれ

この作品を見て、ウチの猫もある意味、セラピストなのかなと。

ボブよりもとてつもなく気まぐれで、ごはんの時にしかスリスリしてきませんが・・・

ボブという名の猫 ボブという名の猫