何となくわかった気がする、映画「虐殺器官」

小説では全く理解できず

こちらの作品、アメトークの読書大好き芸人の回で、べた褒めされていたことをきっかけに遠い昔に読んだ記憶があります。

作品もさることながら、興味を惹かれたのが作者の伊藤計劃さん。確か病気で余命数ヶ月だったにもかかわらず、この作品を書き上げました。

とにかくよく練られた世界観と緻密な構成に書評でも高い評価を得ていました。

実際に読み進めてみると僕レベルだと内容が複雑すぎて全く歯が立たない。読んでも読んでも全然頭に入ってこない。というわけで、アニメ映画化されたのは大変喜ばしい。少なからず小説の内容を理解するのを助けてくれますから。

虐殺器官

近未来の世界観に圧倒

スカウター的なサングラス越しに男のプロファイルが目の前に表示され、その様子が通信で本部のスタッフにリアルタイムに流される。

今ではさもありなんという感じですが、これがまだスマホが発達していない時代に描かれているのですから、いかに作者の伊藤計劃さんが想像力に長けていたことがわかります。

テロの脅威から守るため、監視社会の度合いがより濃くなった世界にあって、各国は外からの侵入者に対してある程度の対策が打てるようになり、その力が内向きに強くなった時代。

特に発展途上国でその向きは強くなり虐殺が強まり始めたとのこと。

人道的にそれはアウトでしょうということで、アメリカは特殊暗殺部隊を編成して、独裁者のボスを暗殺するというお話。

映画を見て初めてその内容を知ることができました。

虐殺器官

虐殺の影に謎の男の存在

全世界のあらゆる地域、国でこの手の虐殺組織が立ち上がり、暗殺部隊も大忙しの日々を送ります。

その中で、あるひとつの共通点を掴みます。

それはジョン・ポールという男が行く所、行く所で虐殺が行われているということ。

お国のPR大使的な立ち位置で、その国の高官と接触し、数カ月後には虐殺が始まるというもの。

というわけで、彼の身柄確保を目的に暗殺部隊が動き出します。

虐殺器官

人間に深層に内在する感情?

暗殺部隊に身柄を拘束されることになったジョン・ポールの言葉がやけに印象的でした。

そもそも人間には、虐殺行為を行う器官なるものが存在するということ。

食欲、性欲、睡眠みたいなものと僕は解釈しましたが、その器官をちょっと刺激するだけで人間は虐殺行為に走ってしまうのだとか。

そのトリガーが、言語にあるということですが、ある言葉の組み合わを繰り返す伝えることで、虐殺の意思が発動すると。

虐殺器官

もう一度小説を読みたくなった

ジョン・ポールと暗殺部隊のその後は、観てのお楽しみ。

とにかく今度読むときは、少なからず作品を理解することができるだろうと思いました。