まさかの大どんでん返し「彼女がその名を知らない鳥たち」

最凶・最悪なヒモ女

演じる十和子。これが最悪な女で仕事にも就かず、収入は同棲中の彼、演じる陣治に頼るヒモ女。

養っていもらっているのだから、家事くらいやれよって感じですが、食事の用意は全て陣治任せ。日中はテレビを見たり、クレーム電話をかけては相手をいじめ抜くのを楽しんでいるという最悪な趣味の持ち主。

そんなどうしようもない彼女でも、一切怒ることなくありのままの十和子を受け入れる陣治の姿は、男として尊敬の念を感じずにはいられませんでした。

高嶺の花を射止めた男の心理とでも言いましょうか、こんな可愛い子が付き合ってくれるなら何でもしてあげるといった無私な奉仕な気持ちが湧くんだろうなと。

そう、早合点してしまいました

彼女がその名を知らない鳥たち

忘れられない彼

陣治の気持ちを早合点したのも、十和子の元彼が竹野内豊演じる黒崎さんというちょ~がつくほどのイケメンだったから。

訳あって、十和子は彼と別れることとなるのですが、その理由がひどい。

ほぼほぼ婚約寸前だったのを、会社上司の姪っ子に乗り換えて、十和子と別れるというもの。

十和子の上を行くクズっぷりにドン引き。

しかも別れたくないと泣き叫ぶ十和子をボコボコに殴り倒し、この壮絶な別れが原因なのか、別れてから数年経っても、彼を忘れることができない状態に。

別れてから数年経っても彼のことをひきずり、ある事をきっかけに彼が5年前から失踪していることを知り、彼女は陣治に対し、ある疑念を抱くようになるのです。

彼女がその名を知らない鳥たち

もしかして殺しちゃったの?

不安になった十和子は、奥さんの元を訪問。借金で首が回らなくなり海外逃亡説が流れていましたが、奥さんの口からはまさかの「既に殺されている」とのこと。

失踪直後、家のクルマが斜めに止めてあったとのこと。

彼の運転であれば、こんな止め方はまずない。誰かが運転して、その誰かが黒崎さんを殺した人ではないかと。

この話を聞いて、ピンと来たのが十和子

まさか、陣治黒崎さんを殺した犯人ではないかと。

というのも、現在おつきあい中の彼も、陣治が執拗につきまとい、自宅に大人のおもちゃを送りつけるなどの嫌がらせをしていました。

彼女がその名を知らない鳥たち

陣治ならありえると思った十和子は、彼に問いただしてみると、あっさりと黒崎さん殺しを認め、動機は十和子を苦しめる奴は許さないというもの。

彼女がその名を知らない鳥たち

みんなとんでもない奴ら?

最凶・最悪な女、十和子といい、自分の保身のために彼女を捨てる最悪男といい、ストーカーまがいの行為で人も殺めちゃうという男とといい、規格外のキャラ勢揃いの本作品。

面白いけど、とんでもなく後味の悪い作品だなと。

と、終わり10分前にはそう思いましたが、最後の最後に純愛作品というまさかの大どんでん返しに驚きと共に深い感動に包まれたのは言うまでもありません。

ぜひぜひ、ご覧ください。

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