中古車相場に影響?ロシアのウクライナ侵攻

クルマ輸出Blog 反省

新車販売にも影響する中古車の価格維持

新車販売と切っても切れない中古車の価格。その昔、SUBARUのレガシィが他社に比べて高価格が売れたのも中古車の価格が高めに推移していたおかげ。

ので、下取り価格も高く、その分新車購入も少ない。結果的に高額なワゴンだけどバカ売れしました。

逆に中古車市場で不人気のクルマは目も当てられない。特に当時のマツダは今のような洗練されたブランド力もなく、多チャンネル化も失敗。下取り価格も安くなってしまい新車購入の負担も重い。

この負のスパイラルを改善するためには皆が飛びつくような人気車を生み出すしかないのですが・・・。

メーカー認定中古車続々

他にも中古車価格の維持のために取った施策が自社での囲い込み。中古車専業店等にオークションで持っていかれるのを避けるため、時には高めの値付けで入札して自社で買い取る。

こうして市場に出回る中古車を自社で囲い込むことで価格維持に取り組み始めました。

中古車は当たり外れがあるだけに、メーカー認定というお墨付きがあれ不安も払拭されます。中古車専業店などに比べると若干高いですが、安心料と見ればトントンといった感じでしょう。

新車減産という新たな追い風発動

そしてコロナ禍による世界的な半導体不況で、中古車市場には追い風が吹いているのです。

納車までに時間がかかってしまう。待てないユーザーは、ならば中古車でいいやということで、これまで以上に中古車市場は活況。

2022年2月のオークションの落札価格は過去最高の約100万円だったとか。

旺盛な需要を反映して価格もさらに釣り上がり、買い取ったクルマもバンバン売れていることでしょう。在庫回転率も鬼のようなスピードで回っていることだと思います。

市場が逆回転する不穏な動き

しばらくは我が世の春を謳歌できると思いきや、ロシアによるウクライナへの電撃攻撃による終息の時を迎えつつあります。

ロシア向けの中古車輸出は全体の約1割とある意味、お得意様クラス。これが金融&経済制裁によりストップがかかり、足元では値崩れが起きているとか。

2022年3月末時点でオークション価格は80万円を割り込み、ピークから約10%下がっているとのこと。

金融&経済制裁はすぐに終わりを迎えることはないだけに、中古車業界及びメーカーの中古車部門は戦々恐々でしょう。

輸入もそうだけど輸出も日本経済に大打撃なのね。

エネルギー、食品の輸入価格が値上がりし、家計のやりくりがますます苦しくなるという報道をよく耳にしますが、輸出も経済に与える影響が大きいことを実感しました。

ロシア向けが輸出が多い企業にとっては、売り先の開拓を余儀なくされることでしょう。とは言え、輸出企業にとっては、20年ぶりの円安という神風が吹いているだけに、この波に乗れば新規開拓もうまくいくかもしれませんね。

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