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ハリウッド

憎めないパパ。「ガラスの城」

家族6人で車上暮らしの日々

入院中の小さな子供をお見舞いに来た家族。病院食なのに大満足の娘とそのメニューを聞いて羨ましがる兄妹。

病院の先生に暴言を吐く父親。病院スタッフの制止を振り切り入院中の娘を連れ去り、病院を後にする家族。

このやりとりで訳あり家族なんだなとピンと来ました。かなりヤバい家族なんだと。

ルーフに家財道具を積み、車上生活する毎日。子供が「学校に行きたい」と言っても全く聞く耳を持たない親。本当に不憫でなりませんでした。

ガラスの城

学校よりも、こうして車上生活する方が学ぶべきことが多いと、今の暮らしを肯定する父親に子供たちは渋々納得するのですが・・・。

人里離れた山奥での暮らし

車上暮らしに疲れたのか、家を借り普通の暮らしに戻りますが、父親の借金取り立てが押しかけるものだから、これまた夜逃げの連続。

父親の「夢の国に行くぞ」という掛け声と共に叩き起こされる子供たち。またかという感じで子供たちも従いますが、疲弊しているのは明らか。

父親もやっと気づいたのか、移動生活をやめ定住生活へとやっと考えを改めてくれます。

が、住まいは人里離れた山奥。築数十年といった感じの廃屋とも言える家。電気、ガス、水道も通っていない。

ガラスの城

とは言え、子供たちは家を手にした事に喜んでいる様子で、笑顔を絶やさない姿に胸にくるものがありました。

それも父親が約束してくれたガラスのお城を一緒に作れるという未来の夢があったからなのでしょう。

職につかない親。たくましく生きる子供たち

山奥暮らしにも慣れ始め夢から目が冷めたのか、現実に直面する家族たち。

食べるものもなく、このままでは餓死してしまうと親に訴えるも全く職に就こうとしない父親。

こんな貧乏生活で、かつ学校に通えない日々を過ごすも主人公の女の子は売れっ子ライターの名声を手に入れるほどに成長。

親がダメすぎると子供たちは自分たちで何とかしなきゃという想いが強くなるのでしょう。

隠し続けた家族との記憶

金融アドバイザーの男性と婚約することも決まり、順風満帆の日々を送る主人公。

自身の黒歴史も受け入れてくれるほどの心の優しい彼。婚約者としてこれ以上ない理想の男性なのに、父親は彼に腕相撲で負けた腹いせにワンパンチを喰らわし、険悪な仲になってしまいます。

しまいに、その彼から金の無心しようと考えていたことを知り、彼女はブチギレ。家族との縁を切るなど、二度と合わない、二度と姿を見せないでとこれまでの鬱憤が大爆発。

とは言え、帰る場所はパパの所

とどめを刺された格好の父はあまりのショックで寝込み、それが影響してか病に伏してしまいます。

余命わずかなので一度だけで良いから会いに来てと母親が懇願するも、そんな義理はないとバッサリと切り捨てる彼女。

兄妹が説得するも効果なし。これまでの極貧生活をさよらなして生まれ変わろとしている彼女。

果たして、このまま家族を捨ててしまい、父親は娘との再会を果たせずこの世を去ってしまうのか。

ガラスの城

ぜひご覧ください。

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ハリウッド

すべては元嫁の妊娠騒動から。「○○ストレジア」

始まりは元嫁の来訪

見覚えのある女性が突然自宅に現れ、しかもお腹は妊娠中。

この女性、5年前に交通事故で亡くなった兄の嫁。兄の死後、連絡は途絶えていたのに、なざ突然訪ねてくるの?もしかしたら再婚の知らせかと思いました。

それにしても兄を失いまだ心の深い傷が癒やされていないのに、どうしてまた・・・。無神経にもほどがあるだろうと。

が、そこは大人の対応で無下に帰らせるにも行かず、久々の再開を喜ぶ態度を装い、とりあえず家の中へ。

で、彼女から発せられた言葉に弟もママも愕然。お腹の子は亡くなった兄がお父さんというもの。

凍結精子ならありえるかも

最初こそ、弟もママも信じられないといった様子。

彼女が差し出したテープに録音された占い師の話によれば、亡くなった兄の子だというもの。死後の人と話ができるという触れ込みで、彼女はこの占い師に傾倒。

本人も周りの人間が奇異な目で見ているのは重々承知の上で、至って冷静なところが神妙性をさらに深め、これって本当かもと弟もママも思い始めます。

死後24時間の体内から抽出した精子であれば冷凍保存が可能というこで医学的にも証明されている。

もしかしたら、これを使って・・・

ママも弟も、そして元夫も奔走

ママは事の真相を探るべく、図書館に足繁く通い関連書籍を貪るように読みあさり、弟は、彼女の傾倒する占い師に直接あって話を聞くことに。

さらに別れた夫も、この騒動で再び家族の前に現れ、真相究明に家族総出でとりかかることになりました。

で、行き着いたのが彼女が現在お世話になっている下宿先のお家。

が、事態はとんでもない方向へ。占い師が予言した悪いことが起きるがまさに的中するのでした。

お腹の子。実はあなたのだったの?

下宿先の老夫婦は、親に勘当された彼女は自分の子供のように面倒みて、彼を失って失意のどん底にある彼女の心の支えでした。

老夫婦も子作りに励んだものの、子供を授かることができなかったこともあり、実の子供のように彼女に対して愛情を注いでいました。

妊娠中の彼女を労る姿を見るにつけ、この先どうなるんだろうと。

兄の子であるとDNA鑑定でも証明された場合、誰がこの子を育てるのかと。

が、こんな予想をも吹っ飛ぶ事実が発覚。その後は、エンディングに向けて壮絶なサスペンション作品に様変わりしていくのです。

なんで死の恐怖を味合う経験までするの?

真実を知りたいばかりに、あれこれと奔走したものの、とんでもない事件に巻き込まれることととなったこの家族。

特に弟の身に起こった事は、悲劇としか言いようがない。

けど、これで兄の死を受け入れる覚悟ができたのでは。エンディングの家族の笑顔がそれを物語っているように見えました。

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日本映画

あなたらどうしますかと問われている気がした「人魚の眠る家」

幸せ家族を襲った突然の悲劇

ちょっと目を離したすきに子供がプールで溺れて病院に緊急入院。うちの子は大丈夫と思っても、この事故の様子を見てしまうと監視レベルのチェックをしておかないと危険だなと感じました。

突然、携帯に娘が危篤だと告げられ奥さんと一緒に病院に急行。酸素マスクはをつけた娘の姿を見て、我を忘れて泣き叫ぶ奥さん。

つい数時間前までは元気だったのに・・・と思うとやるせない気持ちになるのも無理はありません。

自分がしっかり見ていれば自分を責めるおばあちゃんがこれまた不憫に映り何とも言えませんでした。

人魚の眠る家

奇跡を信じるのも無理はない

息はしているけれど脳死状態の娘

どう見てもただ寝ているようにしか見えません。この状態で治療を続けていつか奇跡が起きて目を覚ましてくれるものだと思っていました。

ところが医師はどちらかと言うと、延命治療は得策でないという側。

まだ心の整理がつかない状態で、夫婦に回答を迫る医師。あまりにもデリケートに欠ける物言いかと思いましたが、今思うとあれが最良のタイミングだったのでしょう。

人魚の眠る家

ドナー登録ってそうゆうこと

医師から延命治療の是非を問われ、一旦は延命治療を断念するものの、娘が手を握り返すといった奇跡が起きたことで事態は一転

延命治療を行うことを決めたのでした。

この時の僕も、この夫婦と一緒に奇跡を信じました。いつか長い眠りから目を覚まして、家族の心配をよそにとぼけた目覚めの言葉を発すると・・・

人魚の眠る家

これが正解なのかと疑問になりはじめる

坂口健太郎演じる脳研究家も加わり、娘さんの延命治療は順調に行き自宅療養がOkとなるまでに回復。

坂口健太郎が開発した電気刺激マシーンを使うと足を挙げたり、手を挙げたり。しまいには笑ったり

本当に眼をつぶっているだけで、実際には意識も回復しているのではとさえ感じました。

ところがこの治療が続くに連れ、家族内にも溝ができ始めます。

どうしても見世物になりるつある娘を不憫に思う旦那さんとおばぁちゃん。この延命治療を正しかったのかと疑問を持ち始めます。

息子もお姉ちゃんの死を気づきはじめ、くるま椅子で散歩するおかあさんを避けるようになっていくのでした。

人魚の眠る家

着地の仕方に現実の厳しさを思い知らされる

こうして家族の心がバラバラになりながらも、母として子供を守る必死の姿に触れ、再び母を応援しようとまとまるのですが・・・

再び心をが一つとなり、ある雨の日、ベットの横でうたた寝するおかあさんが眼にしたのは眼を開いて天井をじっと見つめる娘。

オォー奇跡が起きたとテレビの前で大喜びしましたよ。

最後は願っていた通りにハッピィエンドで終わるだと。良かった、良かったと。

と思ったら、これ全て奥さんが見た夢だったのは・・・

思い通りにはならない人生の厳しさを感じましたよ。

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日本映画

在日を知るによいきっかけ「焼き肉ドラゴン」

在日朝鮮・韓国人とは

この手の話、学校では詳しく教えてくれなかったこともあり、この作品を見て初めて在日に関して調べてみました。

ウィキペディアによれば

焼き肉ドラゴン

日韓併合時代に朝鮮から渡航した定住者、およびその子孫と、戦後、朝鮮戦争などの戦火から逃れるために日本に来日した人
とのこと。

といった具合に、かなり古くから在日の方々は存在していたわけですね。

まるでALWAYS 三丁目の夕日の世界観

大阪を舞台にある在日家族の日常を描いた作品で、貧しいながらも毎日を明るく元気に生きていく姿は、ALWAYS 三丁目の夕日と同じ匂いを感じ

ボロボロ平屋で、仕事もせずに昼間から民族楽器らしきものを使いどんちゃん騒ぎする男共。それを諌めることなく一緒になって楽しんでいる焼き肉ドラゴンの家族の人たち

今の世の中では、批判の的になること間違いなしですが、生き抜く活力という点では今のそれに比べると断然上。元気をもらえること間違いなしです。

焼き肉ドラゴン

苦労の耐えない在日の方々

作品の中では、在日というだけで仕事につくのがなかなか難しかったり、学校ではいじめにあったりと差別的扱いが描かれています。

とは言え、そんないじめに屈しないたくましさ。学校でいじめられている高校生の男の子が泣いて帰ってくれば、そいつらに仕返しに行ってこいと突き放したり、朝鮮学校への編入を進めても、頑なに日本人の学校にこだわるお父さん。

日本人に負けてたまるかという思いが生きる活力とななっていたんでしょうね。

焼き肉ドラゴン

残念な家族離散

河原沿いに広がる在日の住居。これ全て国有地ということで撤去を命じられますが、お父さんは徹底抗戦。

というのも、この土地ある日本人から購入したものであって、土地の権利は自分にあると主張。

これも、その日本人が言葉が巧みにお父さんを騙したのでしょう。

役所からはこのままでは強制退去させるということとなり、お父さんも泣く泣く土地を手放すことに。

帰る場所がなくなり、家族も離散。帰国する家族もいれば、日本に残る子供もいたり。お父さんとお母さんも日本に居残りお店を再開させるべくリヤカーを引いて歩く姿にどこか悲しい感じがしましたが、二人の表情に暗さは全くなく元気づけられました。

気になる朝鮮に帰国した長女

在日朝鮮人の期間事業で旦那と朝鮮に帰国した長女。この帰国のスキームはウキペディアによると

在日朝鮮人の帰還事業(ざいにちちょうせんじんのきかんじぎょう)とは、1950年代から1984年にかけて行われた在日朝鮮人とその家族による日本から朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)への集団的な永住帰国あるいは移住のこと。

当時は韓国では帰国の受け入れをしていなかった一方、朝鮮では受け入れをむしろ歓迎し、積極的に取り組んでいました。

が、それには裏があって、ウィキペディアによれば、

在日同胞の帰国に反対する韓国政府と対照的に、日本にいる同胞を資金や技術源に使えると判断した金日成は積極的に在日同胞に関与
といった具合に政治利用されたようで・・・。

焼き肉ドラゴンがフィクションであれば、長女と旦那その後どうなったのか気になる所です・・・

焼き肉ドラゴン
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アジア映画

カーニングビジネス?しかも学生発案「バッドジーニアス」

昔観たザ・カンニングの比じゃない

小学生の頃に観たザ・カンニング。各学生が文具を使って精巧なカーニング装置を作り、子供ながらにそこまでするなら勉強しろよと思いましたが、本作品はそんなチンケなはカンニング映画ではなく、もっとスケールの大きな話。

世界を股にかけてカーニングを仕掛けるのですから。

バッドジーニアス

非の打ち所がない天才とはこのこと

世の中には全く勉強していないのに学年で常にトップになっちゃうとんでもない天才がいます。

生まれながらに他の人達とは作りは違うんでしょうね。

小学校、中学校とほぼほぼ学年トップ。数学コンクールなどお勉強系の大会でも連続優勝するなど誰もが認める天才。

それが本作品のオークべッブ・チュティモン演じる主人公リン

その天才っぷりに学校から学費全額免除を引き出すほどの逸材。

そんな彼女がまさかの転落人生を歩むとは・・・

バッドジーニアス

ビジネスとして成立させちゃう所が凄い

彼女が悪の道に足を踏み入れてしまったのは残念なほどにお家が貧乏だったから。

そこに目をつけた落ちこぼれの友人達がカンニングを提案。

しかも報酬が1教科につき3000バーツという好待遇。それも一人だけではなく複数人からの申し込みが殺到。

少しでも親に楽させたいという気持ちから彼女は彼らの提案を受け入れることにしました。

報酬は全て貯金し、通帳を観ながら微笑む彼女に胸が熱くなりましたよ。本当に

バッドジーニアス

世界を相手にビッグ・ビジネス

落ちこぼれ集団の要求はさらにエスカレートし、アメリカ留学に必要なSTICでのカンニングを彼女に依頼します。

しかも報酬は300万バーツ、日本円にして1000万円。

しかもこの提案してきた落ちこぼれが賢い。一人で1000万円を支払うのは到底ムリな話。

これを他の生徒にも一口数万円として売り込むというサラリーマン顔負けのスキームを考案。

これが大当たりし、予定した資金が目標額に即達します。

ここまでの才覚があれば、海外に出ずに自国で起業した方がよっぽど彼らのために幸せじゃんとも思いましたが・・・

バッドジーニアス

時差を使ってカンニング

こうして大金を目にした彼女は世界を股にかけたカーニングを計画します。

こちらの試験、全世界で行われており、彼女は時差に目をつけ、自国タイより前に試験が開始されるオーストラリアに飛び試験を受け、その答えを丸暗記。マークシートの並びを頭の中にインプットしたら即座にトイレに駆け込み、LINEでタイの友人に送信

バッドジーニアス

計画は順調と思われましたが、試験官に不審がられ頓挫。

さらに一緒に試験を受けていた友人が試験官にとっ捕まり万事休す

果たして、この壮大なスケールのカンニングがが成功するのか否か。

最後はドキドキハラハラの連続です。ぜひご覧ください。

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ハリウッド

移民問題を楽しくおかしく。「はじめてのおもてなし」

リアルな移民問題

日本も近い将来こうなるんだろうなと思いながら、しみじみと見てしまいました。

ちょっとしたホームステイ的なノリで生活支援を求める移民の方を部屋を貸して共同生活を送るというもの。

移民を受け入れる国の機関的なものがあり、そこで受け入れ先が決まるまで移民同士で共同生活をしています。その施設ではドイツ語を教えるなど就業訓練的機能も有し、さすがドイツといった感じがしました。

で、移民を受け入れる方々が施設に訪れて面談を行います。中に子供がたくさんいるファミリーもいれば、ちょっと怪しげなカップル、陽気な独身男性と様々。

こうして、ナイジェリアから防衛してきた青年ゾフィはとは、裕福なシニアが受け入れ先となり、ドイツでの新生活が始まったのです。

とは言え、全ての人が移民受け入れに好意的ではなく、中には治安悪化を懸念して、否定的がいるのも確か。そういった点も包み隠さず描いていたので非常にリアリティ感がありました。

はじめてのおもてなし

冷めきっている夫婦関係

ゾフィを受け入れた夫婦は、ここ最近、喧嘩が絶えずやや冷めきった状態。

旦那は病院の院長クラスのお偉い方。が、最近はやたらと怒りっぽく部下に対しては怒鳴り散らす始末。院内でも煙たい存在でした。それをそのまま家庭に持ち込むものでから奥さんも距離を置くようになり旦那はどんどん家族内で孤立を深め、夜な夜な若いお友達とクラブへ。いい年してシワ取りの注射を打ってもらったり、フェイスブックで若い女の子とお友達になったり。

一方の奥さんは、チョーがつくほどの意識高い系。移民者受け入れも奥さんが言い出しっぺ。の語学の先生を買って出たり

そんな意識高めもあってか、事あるごとに旦那と衝突することが増え、夫婦関係がどんどん冷え切ってしまったのです。

はじめてのおもてなし はじめてのおもてなし

壊れていくパパ

子どもたちもこれまたちょっと壊れ気味で、息子は世界に股をかけるエリート弁護士。ここまでは良いのですが、多忙が過ぎたのが精神障害に陥り、一時的に入院するはめに。

症状は急性の燃え尽き症候群とのこと。燃え尽き症候群に急性というのがあるのか驚きましたが、とにかく子供よりも仕事優先。子供もどんどん彼から離れていったのでした。

そしてもうひとりの子供は30を過ぎて大学に通うというちょっと変わった娘さん。周りはバリバリに仕事している人もいれば、子供がいて幸せな家庭の手にした人などなど。

ちょっと置き去りにされている感じも自覚しており、しかもストーカーにも狙われさえない日々を送っていました。

はじめてのおもてなし

全てを解決してくれたのが結局彼

そんな問題てんこ盛りの家族に受け入れられたゾフィー

運ワルーとも思いましたが、オギーが素晴らしいのは客観的な立場でどうすれば家族の問題がクリアになるのかを見ていたんです。

こうして、外部の人間の助言を聞くうちに、また一つの家族にまとめまっていく様子は心温まるものでした。

はじめてのおもてなし
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強いハート。「ワンダー 君は太陽」

初登校の緊張感が伝わってくる

先天的に顔に障害を持つ男の子オギー

これまで、ママが先生役となってお勉強を教えていましたが、このままでは彼の今後の人生ためにもよくない。集団生活をして社会性を養わせるためにも学校に通わせるべきと、5年生の新学期のタイミングで小学校に通わせることを決心しました。

幸いオギーも嫌がる素振りも見せずむしろ前向きにお友達ができることを楽しみにしているといった感じでした。

ワンダー 君は太陽

子供とは残酷なもの

で、初登校の初日。家族にとっても大イベントらしく、家族総出で彼と一緒に学校へ。

家族に見送られながら、校舎に向かうオギー。学校の門から校舎の入口までの間でも最初の洗礼が。それまで楽しそうに会話していた生徒が一斉に黙りこくり、何か珍しいものを見たかのような感じで、彼から離れていきます。

教室に向かえば、悪ガキ大将がいじわるをするし、給食の時は一人っきり。

体育の授業のドッジボールではクラスメートからボールを集中的に当てられたりと、容赦ないいじめを受けます。

集団になると、罪の意識を感じないのか、いじめという意識もなく、いじって楽しんでいる位にしか思っていないのでしょう。

ワンダー 君は太陽

折れない強いハートにポロリ

ここまでの仕打ちを受けたら、心がポキっと折れて翌日から不登校になってしまうのがオチですが、オギーは真逆。顔に障害を持っていることに卑屈にならず、クラスメートとは対等な立場で向き合っている。で、学校も休まずに登校することで、徐々に存在感を高めていきます。

ワンダー 君は太陽

親友の裏切りはマジつらい

そんな彼の魅力に気づき始めたクラスメートのある少年。給食の時に一緒に食事をしたり、放課後を一緒に遊んだり、オギーにとって人生初の親友ができました。

これには家族一同大喜び。学校生活にも馴染み順風満帆と思いました。

が、ある日突然、オギーが泣きじゃくって帰宅。

理由を聞いても一切教えてくれない。それほどオギーを落ち込ませたのは大親友の裏切りだったのです。

オギーと仲良くするのも学校からの評価を上げるもので、仲良くしているのは偽りだと

深く傷ついたオギーは、それからというもの心の扉を閉ざし、クラスメートとの交流も自らシャットダウンしていくのでした。

ワンダー 君は太陽

気づけば学校でも太陽的存在

とは言え、授業中の彼の振る舞いを見て、彼に惹かれるクラスメートがポツポツと現れます。

ある日の給食では、入学当時は彼一人だっったテーブルでしたが、5年生を終える頃にはテーブルは満席状態。

彼はクラスいちの人気者となっていたのでした。

負けない、ぶれない強い信念。色々とお勉強になりました。

ワンダー 君は太陽
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日本映画

本当の家族よりも温かい「万引き家族」

悲壮感ゼロ。とにかく明るい

血のつながりがほとんどない全くの他人同士が同居するというレアケースの家族。

稼ぎと言えばおばあちゃんの年金。約7万円。日雇い工事現場で働くパパとパートで働くママの稼ぎも失業してしまってほぼゼロ。

普通の家庭なら右往左往して、険悪な空気が流れる所ですが、毎日家で寝ていてもお咎め無し。

なるようになるさという達観しきっている空気感がどこか居心地の良さを感じました。

食事を囲むシーンでも笑顔が絶えない。家族間の会話が途切れない。幸せってお金ではないんだなとしみじみと感じました。

万引き家族

生きるためには犯罪を犯してでも

生活費が逼迫しているということもあり、家族全員で犯罪に手を染めてしまう。

誰も止めることもなく、むしろ、その盗んだ商品にケチをつけてもっと良いものをパクって来いという始末。

それを子供も巻き込んでやってしまうというのですから・・・。冒頭のスーパーの万引きシーンではちょっとドン引きしてまいましたが、作品が見ていく中で、どこか生きるためにはしょうがないかなという気持ちにも変化が。

どこかで店のスタッフに捕まるなよと応援していました。

とは言え、罪の意識に芽生えた息子によりこの生活は終止符を打ち、一家離散を招くわけですが・・・・

万引き家族

虐待される子供ってこんな感じなの?

そんな貧困に苦しむ家族の元に、もうひとり加わり、それを心から家族が受け入れるシーンにはほっこりさせられます。

親に暴力を振るわれ、身体にはやけどの跡。

なのに、子供は自分が悪いと親の非を認めない。何かやらかしたら、ごめんなさいを連呼する、新しいお洋服を買うとぶたれる。虐待されるこうやってマインドコントロールされるのかと思うと胸が苦しくなりました。

最初こそ笑顔すら見せなかった女の子も次第に家族に打ち解け、一家の一員に。

笑顔を増えて、温かい家族の生活を体験していた矢先に・・・

再び元の親の所に戻らされ、暗いリビングでママに再び怒られるシーンを見て、この子を救って上げたいと思った人は多いはず。

正直泣けます。

万引き家族 万引き家族

観賞後も残る何か引っかるものが

人間ってどこかで矛盾を抱えている生き物なんだなと。

血のつながりはないものの本当の家族以上に愛情に注いでいたのに、万引きで捕まった息子を置いて夜逃げしちゃうと計画した家族。

後に、あの1件は悪かったと素直に謝るパパ。どちらも嘘偽りはないんでしょうけどね。

結局の所、一家離散となった万引き家族。子供の今後の人生を考えるとむしろ良かったとは思いますが、どこかでまたこの家族での暮らしを見てみたいという矛盾が起きてしまうのはどうしてなんでしょう・・・

万引き家族
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日本映画

男版売春婦?「蚤とり侍」

これって男版売春婦

タイトルにあるノミ取り。これ江戸時代に実在した職業で、今で言えば男版の売春婦

これが公然と行われていたことに驚かされました。

彼らが徒党を組んで、「猫のノミ取りいかがですか」と街を練り歩き、客引きを行います。

2階の窓から声をかける裕福そうな女性や、商家の娘、お手伝いさんを使って男を家に招き入れるなどなど。

今で言えばラッパを鳴らしながら近隣を回る豆腐屋さんに声をかける気軽さ。

江戸時代の女性は、性に対してはオープンだったのでしょう。

ノミ取り侍

お侍さんの転職先

この蚤取り家業に挑戦するのが阿部寛演じるお侍さん。

長岡藩に所属する武士ながら粗相を起こして藩主の怒りを買い「蚤取りになって余生を送れ」という屈辱的なお仕置きを受けることに。

とは言え、本来なら打首の所、命だけは助けてくれるのですから、これまでの阿部寛の働きっぷりを少なからず評価してくれていたのでしょう。

ノミ取り侍

まるでテルマエ・ロマエ

武士の世界から蚤取り屋となった阿部寛。

元々、真面目な性格だったこともありいざ女性を相手にすると全く喜んでもらえず、しまいには「この下手くそ」と罵声を浴びせられる始末。

これにひどくショックを受けた彼は、ご近所界隈では右に出るものはいないほど女遊びの猛者、豊川悦司演じる商人に教えを請うことにしました。

彼が女性と事に及んでいる様子を襖の隙間からのぞき見しながら、研究の対象として、一つ一つの動作に驚いたり、関心したり。

全てが初めて目にするものばかりで、まるでテルマエ・ロマエの阿部寛を見ているようでした。 ノミ取り侍

昔も変わらない時の政権で右往左往

こうして豊川先生から多くのことを学び、女性を悦ばせるまでに蚤取り家業が板についてきましたが、時の政権が代わり蚤取り家業は犯罪行為として扱われるように。

食い扶持を失い、さらに幕府の役人に罪人として捕らわれの身となってしまったのです。

史実に基づけば、時の政権ボス田沼意次が失脚したのが原因。

彼は幕府の財政を立て直そうと、商業の育成に力を入れ多少の怪しい商売も認めていました。これにより財政は持ち直したものの、賄賂なども横行。田沼意次自身も賄賂に手を染めていたことで失脚。

商人による我が世の春はこれにより一気に萎んでしまったのです。

ノミ取り侍

最後はしっかり締まりました

果たして、蚤取り侍こと、阿部寛の処遇はいかに。

罪人として処刑を免れたとして食い扶持がない。

別の職業につくか、それとも浪人としての余生を送るか。はたまた武士としてカムバックできるのか。

最後は驚きの結末が待っています。

ぜひご覧ください。

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ディベートしたら絶対負けない「サンキュー・スモーキング」

社会的悪というハンディを背負いながら

健康に害を及ぼすと言われ世界的に見ても悪いイメージしかないタバコ

そんな圧倒的弱い状況の中、そんな社会の声にも屈せず、タバコ文化を途絶えさせないよう奮闘する主人公。

タバコメーカーから資金援助を受ける外郭団体に属する主人公はロビイストして、様々な団体からの攻撃に対し、持ち前のディベート力で相手を打ち負かしてきました。

サンキュー・スモーキング

ロビーストとは

日本ではあまり耳慣れない職業ですが、米国でビジネスをスムーズに行うには彼ら抜きでは難しいでしょう。

僕の認識としては政治家さんに対し、ビジネスがうまく回るように便宜を図ってもらうという交渉人。

時には自社に優位な法律を打ち出してもらったり、反対勢力への説得をお願いしたり、その内容は様々。

この主人公も、タバコメーカーからの要請を受け、喫煙反対の政治家や団体と戦い、タバコ根絶の気運阻止すべく奔走。

とにかくディーべトではない負けない無類の強さを誇り、タバコメーカーから絶大なる信用を得ていました。

サンキュー・スモーキング

正確な数字は効き目あり

例えば、保険業界の人間から「タバコメーカーは多くの死者を出しているのに商売をし続けようとしている」という主張に対し、君たちも、多くの喫煙患者と契約し、その金額はタバコメーカーの売上の非ではない。そんな君たちに言われる筋合いない」と話をすり替えたり、タバコにドクロマークをつけて危険性を視覚的にアピールすると政治家が主張すれば、飛行機にも自動車にも、そしてチーズにもドクロマークをつけるべきと主張してみたり、オウムがえしの如く、攻撃してきたネタを相手のものにすり替えて打ち返すという技術。

これを言われてしまっては相手はただただ黙ってしまい、結果的に第三者から見れば主人公の主張が真っ当なように聞こえてしまうのだから不思議です。

また、この主張の中で彼は細かい数字を多用します。死者数は〇〇人。売上は0000ドル。これにより話の信用性がグンと高まる。どこか心理学的な要素も感じられ、観ていて色々と勉強になります。

サンキュー・スモーキング

ハニートラップにかかる脇の甘さ

といった具合に、ロビイストとしては完璧に極まりないくせに、女性に弱いというのが唯一彼の弱点でしょう。

彼からネタを引き出そうと近づいてきた女性記者と恋に落ち、あろうことか仕事の話をベットの上でペラペラ。

タバコ業界を震撼させるネタのが白日の下に晒され、窮地に陥ります。

あれはオフレコのはずだよと暴露した女性記者に言ったものの、オフレコは言われていないと取り付く島もない。

ロビイストの職も失い、これで終わりかと思いましたが、ここから無類の強さを誇るロビイストの復讐劇が始まるのです。

ぜひご覧ください。

サンキュー・スモーキング