カテゴリー
飲料食品メーカー

変化を恐れない定番の作り方 カルビーポテトチップス

ポカリスエットはまだまだ伸びしろあり

商品サイクルが短くなり、定番商品が育ちにくい現代において、今なお生き残っているのは高い商品力のおかげ

発売から48年経った今でもトップブランドとして君臨しているカップヌードルはあまりにも有名ですが、他にもロングセーラー商品があります。大塚製薬のポカリスエットがまさしくそれ。小学生時代は粉タイプが大流行。ゲータレードと人気を二分していましたが、今では見るが影もなポカリの独壇場と言った感じ。

こちらも販売から33年も経過し、定番商品として座をキープ。

しかも驚くことに年々販売が増加しているというのですから、中の人の努力が凄まじいことがわかります。

汗

えっ、クイックルワイパーって進化してたの

日用品の世界での定番商品と言えば、花王のクイックルワイパー。我が家でも重宝していますが、これが定番らしからぬと言いますか、こまめな改良を続けながらもトップブランドとして地位を守り続けています。

改悪と評価される恐れがありながらも果敢に挑戦する姿は凄いなと思います。

1994年に販売し、20数年経過していますが、ユーザーの不満を改善しつつ、改良を加えていったとか。

クッション面に凹凸をつけて畳のほこりをとろやすくしたり、棒の部分を握りやすくしてみたり、捕獲力を高めるために打面うず巻状にしてみたり。

まぁ、改良点を挙げると切りがない位、細かい改良がなされています。

掃除機

カルビ ポテトチップスも実は・・・

お菓子の世界の定番商品カルビー ポテトチップスも細かい改良を加えつつ、定番商品の地位を守り続けている商品です。

1975年の発売から今の今まで改良は14回に及んでいるとか。

主な改良点は塩の産地と粒の大きさだとか。

塩の量と粒の大きさを細かくチューニングすることで、カルビー ポテトチップスらしい味を作り上げいます。

ここまで来るとほぼ職人技。販売を維持している点からも、このチューニングはほぼ成功していることでしょう。

塩

定番も進化させるもの

会社の主力商品でかつ定番商品ともなると、そう簡単に味を変えることはできないのかなと思いましたが、守るに入ると後退してしまうという想いがあるのでしょう。

この勇気ある取り組みは称賛に値にします。

まぁ、失敗すれば元に戻せばいいという開き直りの気持ち、逃げ道を作っておかないと開発者がしんどいなと思った次第です。

個人的には発売当時の復刻版ポテトチップスを食べてみたいなと思った次第です。

ポテトチップス
カテゴリー
医療・ヘルスケア

インバウンド需要はこうしてリピート化のお手本

一回ぽっきりでは寂しすぎ

旺盛な消費意欲で日本経済の救世主ともなったインバウンド需要

特に百貨店においてはその恩恵は計り知れないものでしょう。

これをきっかけに免税カウンターができたり、専用のスタッフを配置したり、店頭には英語、中国語、韓国語で表示されたPOPは当たり前のようになってきました。

ひと頃に比べると、インバウンド需要も落ち着いた感はありますが、せっかくの捉えたVIP客との関係を1回っきりで手放すのはもったいない。

てなわけで、継続して購入してもらう仕組みをつくり成功している例を紹介したいと思います。

化粧品

高級化粧品のリピート化成功

リピートとなると主に消耗品が強く、中でも高級化粧品リピート化に成功していると言えるでしょう。

その仕組はと言えば、本国で店舗や越境ECサイトを活用した販売が主流。輸出額を見れば一目瞭然。2018年の化粧品の輸出額は6年前の4倍に達するとのこと。

化粧品

各社高級化粧品で大成功

コーセーの高級ブランドコスメデコルテは国内外で2019年3月期の売上高は前の期に比べ5割

資生堂も高級ブランドを優先的に販売を打ち出しているほど。

化粧品

最大手花王もいよいよ本腰

このように国内の化粧品業界がインバウンド需要のりピート化で成功を収めていることから、花王もこの高級品ブランド戦略に参入を表明。

子会社のKaneboを通じて、高級品ブランドSENSAIの国内で販売することに。

この商品、日本では馴染みの薄い商品。それもそのはず。長きにあたり欧州を中心に販売されていた商品で競合ひしくめく化粧品業界にあって、ロングセラー商品となり実績も申し分なし。

インバウンド需要を見込んで日本でも販売を行い、購入後は越境ECサイトや自社店舗網を活用してリピート化を推進していくのでしょう。

化粧品

他にもあるでしょ。リピート化

このようにインバウンド需要を自国に帰った後にも、継続して取り込んでいく仕組みは他の商材でも十分考えられるかなと。

美容健康食品の類はECサイトとの親和性も高くリピート化もスムーズに進むことでしょう。

食材なんかも行けるかなと。観光の時に訪れた先であるレストランのメニューでいたく感動して、お国帰っても食べたいと。であれば、レトルト食品を開発することも考えられます。

一時的なもの、一回ぽっきりと決めつけていたインバウンド需要が足の長い需要に変わるとは改めて勉強になった次第です。

2020年にオリンピックを控え、再びインバウンド需要が盛り上がり日本経済を盛り上げてくれれば何よりです。

カテゴリー
化学&繊維業界

長く愛されるには理由がある。アタック30周年

今から30年前に誕生

小さい頃に見た洗剤のCMで記憶に残っているのがトップ

赤のパッケージに小学生ながらこいつは凄い洗浄力だと想いました。洗濯はしないくせに。

けど、それから数年後に誕生したのが花王のアタック。小さいパッケージで、家の置き場所に困らない。スープン一杯で驚きの白さというキャッチコピーで、それまでの洗剤のイメージを変えたと言ってもいいくらい。

以後、30年近くトップブランドの地位を堅持しているというのだから、頭の下がる思いです。

洗剤

時代に合わせて細かく改良

ここまで長きにわたって愛された続けた理由は、細かい改良の賜物。

中の人のいわく、ここまで細かく改良を加えているのは、アタック位とのこと。

とは言うものの、一時的にシェアを落とすといった危機的状況を経験したことも確か。

粉末タイプが主流の中で、液体タイプがシェアを伸ばしてきた時のこと。

新興勢力に押され、シェアはジリジリと降下。

そこで花王が打って出た策は、その流れに乗っかるというもの。

粉末タイプでの成功体験をあっさりと捨て、液体タイプの商品に力を注ぐ。

この過去に縛られない潔さ、時代の流れに合わせて商品を開発していく姿勢が、アタックブランドの鮮度維持につながっていると思います。

洗剤

とにかく凄い先を見る目

アタックの強さは、花王ならではのきめ細かい消費者調査による所が大きい。

調査データで、消費者ニーズとの乖離があれば、すぐさま商品開発にフィードバックしたり、ブランドスイッチが起きていれば、何が理由だったのか

そういったことを早めに察知することで、ブランド力を維持してきました。

表立って、ブランドスイッチを声に出すような消費者はいません。

知らず知らずに消費者の離反が起き、気づいてみたら目も当てられない状況に陥る。

この無言のさよならをきめ細かい調査で拾い上げている。

そのデータを見る目も相当なものだと思います。

洗剤

コミュニケーションが秀逸

今年30年を迎えるアタック。30歳を迎えた本田選手や渡辺直美が登場し、汚れは頑張った証とそれまでの白さ爆発といった機能訴求から、汚れというものにフォーカスした点が秀逸。

で、どんな汚れも任せろと結ぶわけです。

機能的に汚れを語ると、泥汚れ、食べこぼし、汗などと従来と変わらない見せ方になり、新鮮味がない。

そうゆう意味でも、コミュニケーションにおいても、常に鮮度を保っている感じがします。

洗剤

長寿ブランドはつらいよ

数ヶ月で消えてしまうブランドが多い中で30年も長きにあたり、その鮮度を維持していること自体奇跡に近い。

それは消費者にただただ愛されているだけかと思いましたが、さらにあらず。

メーカーも必至に愛されようと努力しているんですね。

大変勉強になりました。

カテゴリー
新興国ネタ

ECに舵を切った花王

現地企業との提携解消

販路を持たないメーカーが、海外に進出した場合、イチから販売網を構築するよりも現地企業と提携して、販売網を構築した方が手っ取り早い。

日用品メーカーもそれに倣い、中国進出の際は現地企業と提携しました。提携先は1000にも及ぶ都市に販売店を持つわけですから、花王にとっては強い援軍を得たようなものでした。

イマイチ伸びない取扱店

この提携がなったのが2011年。それから約5年経ったわけですが、当初期待した通りの成果がイマイチ見込めない。販売店も増えずじまいで、先を行くP&Gやユニ・チャームとの差は縮まらない。

結果、2016年にはこの提携を解消となりました。理由は花王単体でも十分売り上げが立つと踏んだからでしょう。

理由はEC販路

日本に比べ販売網が未熟な中国。内陸部に行けば、車を飛ばさないとお買い物ができないような人は多い。

というお国事情もありECの利用者が急増。

アリババ

そこに目をつけたのが花王。2011年、リアルな販路と平行して、アリババのTモールにも出店。リアルとバーチャールの両面で中国攻略にとりかかりました。

2013年には、並行輸入品の「メリーズ」がバカ売れ。紙おむつの4割がEC経由までに成長したわけです。

ならば、リアルな店舗網よりもコストの安いECに注力するのは自明の理。

5割のシェアの花王

今では、高価格帯の紙おむつ分野では、ユニ・チャームやP&Gを抑えた堂々のシェアNO.1。5割近いシェアを誇り他を寄せ付けないほどの強さを発揮しています。

中国の中間層急増に呼応するかのように、見事の時流に乗ったとも言えます。

花王

波及効果も期待できる

ネットで成功は、花王の他の商材にも波及するという相乗効果もあり、ブランド浸透に一役買っている模様。加えて、販売店からも、ウチでも取り扱いたいの問い合わせがあるなど、メーカーにとっては嬉しい悲鳴でしょう。

中国

小売店スタッフの教育に時間とコストをかけずして、お客から「○○はないの?」と問い合わせることに成功している訳ですから・・

まとめ

今回の花王の成功で見たように、進出国によっては販路の見極めは大事かなと思った次第です。

販路が未熟でECが成熟しているのであれば、EC販路を強化していくべき。コストもリアルに比べ安く上がりますし。

とは言うものの、ECは、ECで競合他社も多く、いかに他社に埋もれず認知させていくかが肝になるようで、それはそれでコストもかかるみたいです。

とにかく中国の攻略にはECは欠かせない販路であることを学びました。

カテゴリー
化学&繊維業界

昭和から続く増配記録に仰天!!花王

26期連続増配

2015年度で26期連続の増配を記録した花王。26年前と言えばまだ昭和。ネットも携帯電話もない時代から、今の今まで増配し続けているのだから、ビックリ仰天。

なくてはならない花王製品

花王と言えば、洗剤、ヘアケア製品など多岐にわたる商品を展開てしていますが、小売業界にとっては品揃えをしていく中で、なくてはならない商品というのだから、そのブランド力の強さといったらうらやましい限りです

ブランドであげれば、洗剤のアタック、洗顔料のビオレ、紙おむつのメリーズと息の長いブランドを数多く持っているのですから、納得がいきます。

連続増配も一時危機的な状況に

連続増配も順風満帆ではなかったようで、カネボウを買収した時には、無借金経営から約4,000億円の有利子負債を抱え、その後にリーマンショックが起き、2005年度から5期連続で減益を経験。

が、こんな厳しい時にも、粛々と増配を進めていたというのだから、凄まじい体力とでも言いましょうか・・・

花王にとっても、株主の期待に応えることは、長期安定株主確保に繋がるようで、お互いにとってメリットがあるようです。

増配の決め手はキャッシュフロー経営

この増配を可能にしているのは、キャッシュフロー経営。そもそも純利益を基にしていたら、減益の時には増配はできませんが、手元に潤沢な資金があれば、配当に回わすこともできます。

EVA経営に舵を切る

1999年にEVA(経済付加価値)経営指標を中核に据えたことが大きいようです。EVAは投下資本に対するリターンを表す株主視点の指標。この経営方針に基づき、花王はキャッシュの優先順位を、成長投資、継続的配当、自社株買いと決め、それが株主に評価される好循環を生んでいるように見えます。

海外にはもっと上が・・・

海外に目を向けると、50期連続で増配している会社もおり、花王も追う立場にいるようで、まだまだ挑戦は終わらないといった感じです

カテゴリー
医療・ヘルスケア

原点回帰、花王の技術至上主義

強さを誇った80年代

花王と言えば?と真っ先に想起するのが石鹸。けど、よーく見てみると「8×4」、「メリット」、「ビオレ」など結構多いことに気づく。で、これらの商品が僕がまだ小学生の頃の80年代に発売されている。

花王,ビオレ

今なお生き残っているのだから、息の長いブランドと言える。商品寿命の短い昨今の現状を考えると、これってものすごいこと。

時代の流れに乗っかてみた?

ずば抜けていた開発力を背景にトップブランドの地位を磐石のものとした「花王」でしたが、そろそろ技術偏重から、感性に訴える商品づくりに舵を切り、それがカネボウを買収。

カネボウ

確かクルマの世界でも性能よりもデザイン。感性に訴える商品開発が目立ち始めた時期と一致する。時代の流れだったのでしょうか・・・。

とにかく、カネボウ買収はそれまでの無借金経営を潔く捨てることになったわけですから、ものすごい決断だったと思います。

ヒット商品が出ない悩み・・・。

磐石の強さに見える「花王」ですが、利益の大半を稼ぐのが80年代に発売されたものばかり。社内ではヒット商品がなかなか出ないことに悩み続け、行き着いた先が原点回帰。

圧倒的な技術力

中の人の声を借りると「むしろ今こそ、ハイパフォーマンスの技術が求められる」とのこと。ネットが普及し、あっとゆう間に商品評価が行われ、少しでもネガティブな声でも商品にとっては致命的。

このネガを取り除き、高評価を得るには圧倒的な技術力が必要だと。まぁ、ごもっともといった感じ。

機能か感性か

以前、このブログでも21世紀はデザインの時代。つまり感性に訴えるマーケティングが重要ということに触れたが、モノによっては機能が優先されることもあるかなと。

こと生活用品に関して言えば、その傾向が強いのかと。

晴れた日の体操着の眩しい位の白さを実現。超漂白剤入り!!と言われちゃうと、思わず手が伸びてしまう・・・・

日経ビジネス NO.1761 [amazonjs asin=”4532193850″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”花王「百年・愚直」のものづくり (日経ビジネス人文庫)”]
カテゴリー
医療・ヘルスケア

日本にも応用できちゃうかも?花王の海外攻略

インドネシア特有なの?街中キオスク

バリに旅行に行った時にいくつか不思議な点が多かった。その一つが街中キオスク。

中心部は日本さながら、有名ブランドの路面店やらコンビに、スーパーマーケットが目につくが、地方に行くと日本のキオスクみたいなこじんまりとしたお店がポツポツ。

キオスク,インドネシア

街中キオスクが約6割。

インドネシアの小売市場の6割がこの街中キオスク。食品、日用品が所狭しと置かれ、店主はなし。声をかけると店の奥から人がめんどくさそうに出てきて、商売する気あるんか!!と突っ込みたくなる始末。

そこはさておき、この6割の市場攻略に本腰を入れ始めたのが花王。

花王

マンダムもたしかこんな手だったような・・・

このキオスク。ショーケースなるものやら、平置きに陳列されてるもの、それと小分けにされた商品が帯状につながり、あちらこちらにぶら下がっている。

んで、この小分けパック化して、瞬く間に市場に広がったのが、マンダム。この手法を花王も取り入れ、1回の洗剤を小分け。

花王,jaz1

キオスク攻略部隊出陣

キヨスク攻略部隊を編成し、各地のキオスクに「商品置いてよ」と交渉し、成立すれば天井に小分けパックをセットし、お金をもらって後を去る。一度訪問したキオスクは訪れないといった手法。しかも人件費を考えると大赤字

花王,バリ

点火戦術。

この狙いは、卸を介さず消費者に直接売り込み、消費者のコレイイの声に火をつけるというもの。一度、火がつけば、リピーターとなり、売れに売れればキオスクのおばちゃんも仕入れなければまずい。んで、また商品がキオスクの店先に並び、行く行くはヒット商品へと成長するのかと

日本にも入れてみては

新商品を開発しても、販路を確保しなければ話にならない。コンビニ優位の時代に、どのように商品をヒットさせるか、その一つのヒントになるのかと。色々と障害はあるけれど、消費者の購買意欲に火をつけて、お店に仕入れを余儀なくさせるってのは、アリだと思う。

日経ビジネス NO.1761 [amazonjs asin=”4532193850″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”花王「百年・愚直」のものづくり (日経ビジネス人文庫)”]
カテゴリー
化学&繊維業界

見方を変えればヒットするかも。花王の取り組み

真の現地化進む

今までは日本で開発したものを海外で輸出していたで済んでいましたが、国それぞれには文化、生活習慣、価値観など異なるわけで、日本で通用しても海外では全然駄目ということもある訳です。

猫

技術資産をもう1回見直す

ある商品が世に送り出されるまでに、数えきれないボツになったアイデアがある訳です。それらはあくまでも日本市場をベースに考えている訳ですが、国が変われば、大化けすることもある。それを花王が実践しているっぽい。

ビジネス

中国版アタックに洗える生理用品

中国では下着などは手洗いする人が大半のようで、その生活習慣に着目し、泡切れが早くすすぎの手間を減らしたアタックを販売。インドネシアやマレーシアでは使用後に洗浄できる生理用品を開発。恐らく日本ではボツだったのでしょうけど、アジア市場に照らしてみたら、イケるっとでもなったのでしょう。

七転び八置の発想

ボツになった企画も見方を変えれば、日の目を見る機会がいつか出てくる、そんな勇気をもらえる記事でした。時代性、地域性、その時の上司?次第で、大化けすアイデアをというのは出てくるのかと感じた次第です。

日経ビジネスNO.1735より