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よーく練られた構成にあっぱれ!!「鍵泥棒のメソッド」

よくある入れ替わりモノ

男と女が、あるいは最近では女子高生と主婦が、といった入れ替わりものの作品は数あれど、この作品は、グーンを抜いて面白い。

売れっ子殺し屋?とプー太郎が入れ替わり

とにかく設定がぶっ飛んでいます。入れ替わりが殺し屋とプー太郎。一方は高級マンションに暮らし、物騒な世界を一匹狼で渡り歩く殺し屋。もう一方が、その日暮らしの売れない役者。これが殺し屋役の香川照之のすってんコロリンにより、貧乏役者の殺し屋なりすまし生活がスタートする訳です。

人には人のメソッドがあります。

タイトルの鍵泥棒とは、堺雅人役の役者のこと。彼なりのメソッドで、殺し屋なりの計画を立てますが、殺し屋からすれば、まぁ稚拙な訳です。その他にもメソッドというのは役者としての演技という意味も込められているのかと。そんな演技指導の場面が、ほほえましく感じます。

配役もいい

几帳面もすぎるだろうの女編集長役の広末涼子、凄みのある、いかにも強面ではないけれど、切れたら、この人怖そう感がビシバシ伝わるヤクザ役の荒川良々など、他の役所も見物です。

鍵泥棒

さりげない会話に重要な意味が・・・。

何気ない会話の中に、後々になって、あの時のセリフが、ここに繋がっているんだというのが、結構出てきます。よーく練られている脚本だと、あらためて感心してしまいました。

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独特のゆるさががまらない「トウキョウソナタ」

まるでドキュメンタリー

テーマは、「やり直せるならやり直したい」って感じ。物語は淡々と、そして揺る~い感じで進行します。登場人物に感情移入は全くゼロ。まるでドキュメンタリー映画を観ているような感覚

ある家族の暮らしに除いてみました感たっぷり

家族団らんで食卓を囲む、息子は学校で先生に嫌われ、大学生の長男は海外留学、そして父はリストラされて職探し。

普通に考えれば、それぞれの今抱える問題を掘り下げて話を進めれば広がりはあるものの、そこはサラッと浅く。でも、その力の入っていない感じがもの凄く居心地がいい。

役所広司の唐突感もさらっと。

普通の映画なら、彼の登場をきっかけにクライマックス突入。家族力を合わせて、この難局を乗り切ろう的なノリになるのが普通。

けど、このトウキョウソナタはそんなありきたりのフォーマットにははまらず、予想を裏切る展開が待っています。

トウキョウソナタ

キョンキョンのママ役が秀逸

話は変わって、キョンキョンの役どころのお話。旦那を一応はリスペクトし、子供に対しては対等に。叱るのではなく諭すように、そして子供の意見を尊重。こんなママであれば、家庭内のきしみもないんだろうな

旦那のリストラに、息子の大暴走。普通なら逃げ出したくなるものの、スーッと受け入れちゃう懐の深さ。キョンキョンが演じることで、さらに深みが出ています。

人それぞれやり直したいと思い、この場から抜け出したいとは思うけれど、立ち止まって回りを見渡すと、今おかれている環境も、そう悪くはない、受け入れるのもありだよと受け止めた次第です。