成功事業を否定する勇気。SAP

成功体験はどうしても捨てきれない

事業が順調に推移しているとどうしても、中々新しいことに踏み出せない。

けど、時代の流れについていけず、今までの成功体験では通用しなくなる。

急いで今のトレンドをキャッチアップしようと、新しい事業を進めるも時既に遅しなんてこともあります。

そんな気づきを与えてれくるのが今回のSAPの事例です。

日本では馴染みが薄いかもしれませんが企業向けソフトウェアでは最大手の会社です。

sap

クラウドかパッケージか

SAPのビジネスモデルはパッケージ売り。ソフトウェアの世界では一般的な手法です。

企業はSAPにライセンス量を支払ってERPソフトを自社のサーバーにインストールして利用。

自社専用にカスタマイズして、ローカルにソフトウェアがあるので、セキュリティ、処理速度も申し分なし。

パソコン

が、この状況がクラウドの登場で変化が起きます。この分野では新興勢力とも呼べるセールスフォースがクラウドでジョジョに力をつけてきました。

が、SAP陣営は、「所詮おもちゃ」と相手にする様子もなかっとか。

ところがどっこい、セールスフォースがさらに快進撃を進め、SAPを脅かす存在にまで成長していったのです。

クラウドへのシフト

アップル、アドビも従来はパッケージ売りでしたが、今ではクラウドでソフトウェアを提供しています。

あのマイクロソフトさえも、OSやらOfficeをパッケージ売りからクラウドへとシフトしてきました。

という訳で、SAPも時代の流れに合わせたサービスをしていかなければ生き残れない。

てな訳で、クラウド化へとシフトしていきます。が、SAPのすごいのは、この大きな変化を予見していたのか、パッケージ売りが絶好調の時代から、クラウドの研究を進めていたという点。

クラウド

そもそもユーザー視点に立てば、昨日までの売上げデータを含めた売上を見たいというニーズがあるはずと踏んでいました。これを実現させていくにはパッケージよりもクラウドの方が断然有利という考えを持っていました。

なので、クラウドへの移行もスムーズに進んでいったわけです。

問題は社内の説得

好調な事業を否定して新事業を立ち上げるのは何かと社内で反発が起きるもの。

ましては好調な事業を競合してしまうというのだから、なおのこと反発も激しい。

社内会議

予想通り、SAPでも当初は猛烈な反発がありました。が、開発者はそんなことは折り込み済み。ので、とにかく実績を作らねばと、極秘に普及促進チームを社内に立て、実績を積み重ねていきました。

この活動が功を奏し、今ではSAPの中核事業まで成長しました。

この勇気なる決断をしたSAPの経営者はすごいなと思いました。