仮想と現実が錯綜「翔んで埼玉」

埼玉の人は懐が深いに納得

2019年話題となった本作品。埼玉県民を徹底的にディスった作品なのに何故か埼玉県民からは好意的に受け入れられ映画館の観客動員数も多いとのこと。

その懐の深い県民性が評価されたのか、都道府県別のイメージランキングも若干上昇。本作品のおかげと言ってもいいでしょう。

通行手形なしでは移動無理って

本作品の舞台は現代日本にも歴史上の日本でもない架空の世界が舞台。都庁という現実に存在する建物はある一方、埼玉、千葉は荒れ果てた荒野という極端すぎる設定。

しかも東京に出入りするためには、通行手形がないと入れない。まるで戦国時代のような設定。

一面荒野の川口市に設置された関所では、東京に向かう埼玉県人が列をなし、役人が厳しい目を光らせて不法入国者をチェック。

関所から見る東京は超高層ビルが立ち並ぶ大都会、一方の川口は荒れ果てた荒野。実際は、ここまでの差はありませんが、深層心理としては、大都心と荒野位に引け目を感じているのでしょう。埼玉県人は・・・。

いつの時代の常磐線?

東京から埼玉県内に侵入するにあたり、常磐線を使うというのがセンスを感じます。

つくばエクスプレスという選択もありましたが、どこか洗練したイメージがあり、作品の世界観に合わない。

加えて車両は汽車。ヌーの横断など輪をかけて田舎感の演出が徹底しています。

野田市の田舎っぷりが凄まじい

常磐線ばかりか、野田市もとんだとばっちりとでも言いましょうか、埼玉にひけをとらない田舎っぷりで描かれています。

竹竿を地面に突き刺し、埼玉県民を取り締まっている様子は、どこか哀愁を感じてしまいました。

さじ加減がちょうど良かったのかな

SNSが発達した中で、ちょっと尖ったような発言、表現を使うと瞬く間に袋だたきに合う昨今。

その中で、この作品を上映したことはかなり大きな賭けだったでしょう。

「冗談ですから」と言っても「冗談にもほどがある」と激高される方々がどうしても頭から離れず、表現をマイルドしてみたり、過激部分はカットしたりという手を加えてしまうというのがよくある話。

批判されるよりも、好意的に受け入れられたのも、思いっきり架空の世界に振り切った点が大きいかなと。

せんべいを踏ませる踏み絵のシーンはまさにそれ。あそこまで振り切ってしますと怒るどころか、どこか笑ってしまうし、どうしても突っ込んでしまう。

中途半端に作るよりも徹底的に振り切り、見ている側にツッコませるまで行けば作品としては好意的に受け入れてもらえるのではないかと思った次第です。

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