鈴木会長退任して早数ヶ月
衝撃のニュースが飛び込んでから早数ヶ月。コンビニの生みの親と言える鈴木会長退任は社内外に大きな衝撃を与えました。
とてつもなく大きな存在を失ったセブン&アイの動向。否が応でも、そこは気になる所。
それまでのトップダウンから、合議制へと体制を変えていくという声も聞きますし。
で、結局の所、どうなっているの新生セブン&アイは?という点が気になったのでまとめてみました。
不採算事業の百貨店事業
まずはそごう・西武の処遇。関西の3店舗を阪神百貨店に譲渡するという方向で話が進んでいます。
が、これが当初よりも交渉が遅れているという。原因はセブン&アイの資産査定の甘さ。当初の譲渡金額が変わり、阪神百貨店側も「話が違うじゃないか」と揉めています。
新しく生まれ変わった感を出そうと急いだことがよろしくなかったのでは?という関係者の声も上がっているほど。
セブンイレブンも方針転換
稼ぎ頭のコンビニ事業にも変化が見られます。
店舗から徴収するロイヤリティを1%減額。
人件費高騰で苦しむオーナーさんの悲痛な叫びを受け入れるというカタチを取りました。
他にも新規店舗出店から既存店の売上げアップに軸足を置き、売り場づくりを変えてみたりと新しい試みがはじまっています。
イトーヨーカ堂は黒字転換
イトーヨーカ堂も長らく不振が続いていましたが、経費&在庫削減などが功を奏し、黒字化の目処が立ってきたそうです。
ここまでがどちらかと言うと、既存事業の立て直し。
で、新しく生まれ変わった感を出すと言うことで、海外事業に力をいれはじめたのです。
海外コンビニ事業を買収
2005年に米セブンイレブンを完全子会社化。その後、順調に店舗数を増やしていきました。
が、ここに来てサークルKが急伸。買収構成を仕掛けて、セブンイレブンに迫る勢いを見せています。
この競合の勢いで尻に火がついたのか、セブン&アイも米スノコLPを買収。ガソリンスタンドが併設の1100店舗を手に入れたのです。
どうなる新生セブン&アイ
これらの取り組みは、そもそも投資家からの強いプレッシャーがあったからでは?と思います。
不採算事業を売却して、稼ぎ頭の事業に投資を厚くしなさいと。
その中で、百貨店などの売却というリストラを決めたのでしょう。
一方で、海外コンビニの買収は、投資家から言われたからではなく、将来を見据えた飯の種をつくる自発的な取り組みに見えます。
あまりにも大きな存在だった人を上に持つ会社は、その後は何かと世間の注目を集めるもの。
さぞ苦労が絶えないかと思いますが、成功してほしいものです。
そうなれば、カリスマを持つ他の企業にも良き参考事例になるのではと思います。