バブルの再来か?
就職氷河期時代だった僕から見たら今の大学生は何と恵まれているのやら。まるで自分たちの一つ上の世代を見ているようです。
僕らの一つ上の世代と言えば、バブル世代。当時は内定を数十社からもらったという強者の先輩もいたほど。
何としても自社に入社させようと、内定後も研修という名の旅行に連れて行ってもらったり、高級割烹料理屋に連れていってもらったり。
そこまでの大盤振る舞いとは行かないまでも、今、各企業の採用担当者は内定式まではとにかくつなぎとめようと必至に内定者との接点を持とうと腐心しています。
自社商品の普及宣教師として
ユニ・チャームでは、内定者に対して自社商品を渡して、家族・友人・知人に配布してもらうよう、親善大使という名目で渡しているとか。
狙いは、自社商品を渡すことで、家族・友人・知人に感謝され、それがユニ・チャーム社員として誇りを醸成し、この会社で働きたいという気持ちを強くさせるとのこと。
まぁ、確かに商品を配った後に、他社に入社することになったと聞いたら、周りの目も厳しくなりますし、薄情者なんて言われちゃうかもしれませんね。
ここまでしてくれたら、入社するでしょう。
親を味方につけて陥落
最近は過保護なのか、親を入社式に呼ぶという企業も現われています。
一昔前なら、考えられない。親が参加したのは小学校までだった自分にとっては、大人化されていない気がしてなりません。
で、採用活動中でも、内定した学生さんの自宅に訪問して、自社の事業内容などを説明し、両親の不安を払拭させる企業もいるとか。
大事に育ててきた子供を、ブラック企業に入社させて人生を狂わせることはしたくないという不安があるのでしょう。
親からお墨付きをもらえれば、子供としても両親を悲しませたくないという理由から、スムーズに入社してくれるのだと思います。
わりを喰うのが採用担当者
現在は、バブル期以来とも言える空前の売り手市場だけに、そのしわ寄せは採用担当者に重くのしかかるわけです。
それまでは内定出したら終わりだったのが、その後もつなぎとめ作戦で、あれやこれやと内定者と接点を保つ施策を打つ必要がある。
そうこうしている内に、次年度の採用活動を進めていかないといけない。
僕らの時代の採用担当者とは雲泥の差でしょうね。当時の面接官は、買い手市場もあり、いじわるな方が多かった。採用してやってもいいぞ的な、どこか上から物言う人ばかりでした。
てな訳で、就職活動中は嫌な思い出しかありませんが、社会人になってみると、そんな悪代官みたいな面接員よりも、もっとくせのあるお客を相手することもあり、そう考えると仕事上の理不尽さに対する耐性が、少なからず持てたのではと、今とななって良い経験んさせてもらったと思う次第です。
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