過当競争を緩和してくれ。「大店法」の復活

スーパー流通業界

昔は定休日があったよな

行きつけの洗濯屋。もうかれこれ30年近いつきあいですが、決まって水曜日は定休日。パパママ経営なので1週間のウチに、1日でも休みを取らないと身体が持たないという理由からでしょう。

とにかく物心付いた頃から、定休日のあるお店と認識したので、特に不便とも思わず、これが当たり前。客側が店の都合に合わせて火曜日に洗濯物を出せば良い話。

ところがスーパーやコンビニはそうは行かない。年中無休が当たり前と認識されているので、臨時休業なんぞした日には、もしかして閉店するのか?とあらぬ噂が立ってしまうことでしょう。

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昔は定休日なるものがあった

今から30年位前にはデパートやスーパーには定休日がありました。これしっかりと法律で定められていて、年間で44日以上の休業日を設定しないとダメだよと。

これが世に言う「大店法」です。そもそもは小さな商店を守るという理由から施行されていた法律です。

ところが、大手の声に押される形で、大店法も1996年に緩和され、休業日は44日から24日へ。そして1996年、ダイエーが元旦営業を始めると、この法律事態があってなきようなものになっていきました。

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元旦営業の真の理由

ダイエーの元旦営業をきっかけに他の大手も追随。昔は元旦はお休みというのが当たり前でしたが、いつしか元旦も営業するのが当たり前の世の中となり、お正月に路頭に迷うこともなくなりました。

お客様の利便性のためというが、元旦営業の建前上の理由。本当の理由はバブルの損失補填。1996年と言えば、バブルの後遺症で日本経済が停滞の一途を辿っていた頃。営業時間を増やすことで挽回しようと考えたわけです。

その後、2000年には大店法が廃止されることとなり、長きにあわたって小さな商店を守ってきた法律がなくなり、シャッター街が日本のあちこちに出てきてしまったのですが・・・

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人手不足で再び脚光

2000年台以降、景気も回復し、年中無休、24時間営業は当たり前となり、スーパーやデパートに限らず飲食店でも24時間営業が出てきました。

けど、時代の流れとでも言いましょうか、24時間営業に踏み出したお店は軒並み、赤字に見舞われ、撤退を余儀なくされました。

24時間営業を頑なに守っているお店でも、人件費の高騰で赤字の垂れ流し状態。人が集まらないの位ですからいたしかたありません。

そこで見直されているのが大店法。この法律が再び復活すれば皆が足並みを揃えて休業日を儲けることができる。

お店にとってもありがたい、働く人にとっても働きやすい環境ができるわけです。

いつしかコンビニでも定休日が設定される日が来るかもしれませんね。

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