過疎化の進む日本
東京一極集中という言葉が囁かれて久しい。暮らしの利便性や働き口を考えるとわかる気もします。
一方、地方は人口流出に歯止めが効かず過疎化の危機に瀕している自治体もあります。
雇用の期待できる大手企業の工場が撤退したりと働き口が少なく、結果、生まれ育った街を残して東京へ・・・
所変わってアメリカのお話
過疎化の問題は、日本に限った話でもなく経済大国のアメリカでも。
場所は、テリーマンでおなじみのテキサス州
数年前までは街を出る若者が後を絶たなかったとか。主要産業の綿花、肉牛、石油が停滞し、食い扶持がなくなったことが主な原因。
このまま過疎化が続くのかと思ったタイミングで、風力発電の計画が舞い込んできたのです。
気候条件が風力発電に持ってこい
そもそもテキサス州は、風が強く荒涼とした平地が広がり、風力発電には持ってこいの土地柄。
風力発電と聞くと洋上のものとしか認識していませんでしたが、地上でも設置可能なんです。とは言え、住居エリアが近くにあったら建設は厳しい。
広大な何にもなない土地だからこそ建設できたと思います。
地元の理解は稼げるか否か
で、問題となるのが地主との交渉。代々、綿花や肉牛で生計を立ててきたものだから、そう簡単に親から引き継いだ土地を差し出すことなんぞできない。
ところが、土地を貸し出した地主が稼ぎ出すと雪崩をうって、俺も、俺もという地主が続出。
こうして、風力発電建設の難関も突破できたのです。
地元民のハートを掴んだのは実現に向けて大きく前進したと言えます。
自治体の協力も不可欠
テキサス州が風力発電成功したには自治体の協力も大きい
風力発電で電力を作っても、送電網のキャパを超えすぎてしまい、作り出した電力を全て送ることができない。
そこで自治体側が人肌脱いで、送電網増強のために資金を提供。
自治体としても税収アップに繋がりますし、風力発電業者で働く地元民の給料も上がり、さらに雇用も増えるという好循環が生まれたのです。
今では世界屈指の風力発電地帯と呼ばれるほどの成功を収めています。
米国で2番目に発電量の多いオクラホマ州の約3倍というのですから、ブッチギリの強さと言えます
両輪を回すことが成功の鍵
ここに地方活性化のヒントがあると思いますね。
そこに住む人と自治体が協力することで産業育成はなるということ。
企業誘致もそうですが、その地方独自の強味を商売にした方が、長い目で見たら良いかも。企業撤退で右往左往と振り回されることを考えると・・・