非スマホ事業を柱が頓挫?
ジャパンディスプレイ(JDI)が台湾、中国の企業連合から支援を受けるという報道に、とうとうこの時が来てしまったのかというのが正直な感想。
2018年の9月頃には、収益の8割を占めるスマホ事業からのシフトをうたい、一般消費者向けに鏡やらヘルメットだの新商品を開発。スマホ事業の売上シェアを45%まで引き下げると言っていたのに・・・
今回の報道を受け、非スマホ事業の業績はイマイチ芳しくなかったのでしょう。
台湾、中国企業の支援を受けることに
とりあえず当座の運転資金の確保のために、この度、台湾タッチパネル大手のTPKと中国ファンド、そして台湾の金融グループの3社から800億円の金融支援を受けることになりました。
これにより、彼らの持ち株比率は約50%。台湾・中国の傘下に収まったと言ってもいいでしょうね。
金融支援も今回の1回ぽっきりではなく、長くこの先も続くようですし・・・
日本のモノづくりを守るが瓦解
200年代は初頭には世界シェアの9割を誇る液晶テレビでしたが、韓国、台湾に猛追に会い、これはまずいという訳で、2012年に日立、東芝、ソニーの連合によるJDIが設立されました。
言わば日本液晶の最後の砦。産業革新機構もゴリゴリに支援して、日本のモノづくり守るという意気込みが感じられました。
ところが時代の変化と言いましょうか、液晶は付加価値商品からコモディティへと変化し、そこまで力を入れていく技術ではないでしょうと考え方にも変化が。
今回の金融支援で産業革新機構の持ち株が約12%。それで納得しているという所に、お国も白旗状態なんだなと。
お相手も赤字企業って大丈夫?
今後のJDIは、台湾・中国企業連合の元、遅れに遅れている有機EL事業に本格的に力を入れていくとのことですが、世界シェアトップの韓国勢の技術的差は10年近いものがあるも言われ、困難が予想されます。
提携先のタッチパネル大手のTPKとの協業ではタッチパネル式液晶パネルの開発が予想されますが、これまた需要があるのかと。個人的にはこれもコモディティ化した技術では?と感じています。
しかもTPKは赤字企業とのことですし、共倒れしないか心配でなりません。
シャープの選択は正解だった?
JDIの支援を受けるかそれとも鴻海の支援を受けるかで揺れに揺れたシャープの提携先選びの件
あの時は、茨の道を選択したなと思いましたが、今思うとあの選択は正解だったのでは感じずにはいられません。
JDIもシャープのように復活してくれれば良いのですが・・・
知り合いが勤めているだけに何処か他人事ではない感じがします。