ストロング系に次々参入
コロナ禍による巣篭もりで家飲みが増えた昨今。ビール会社は、その需要をホリコせと各社サーバーを用意するなどこれまでとは異なる新たな動きが起きています。
チューハイ系はと言えば、サーバーとは行かないまでもアルコール度数を上げた商品が数多く発売され、これもコロナ禍で加速しました。
少ない量で酔えるという経済的理由から、ストロング系を選択というのには驚かされました。
微アルコール系という市場創出か。アサヒ
ビールがサーバーに注力したり、チューハイが度数高めの商品ラインナップを増やしたり、どれも言うなればお酒好きに向けたもの。
市場の見方としては、こちらの方向に突き進むが正攻法かと思いますが、アサヒは、この世のトレンドとは逆行する微アルコール商品を発売しました。
2021年3月に発売したアサヒビアリーはアルコール度数0.5%。通常のビールが5%位ですから約1/10。しかもこの微アルコール。アルコールが入っているのに清涼飲料水扱いとのこと。
そもそも酒類とは1%以上の度数のものを指すようで、それを下回っているので、お酒扱いされないのです。
お酒離れが進む市場を打開するためなのか
数十年前から言われているのが若者のお酒離れ。ビールの出荷量を見れば一目瞭然。昔に比べると明らかにお酒の飲む量が減ってきています。
さらにアサヒビールの調査によれば、「お酒を飲めない」、「飲めるが飲まない」という人が約8000万人中、約半数いたとのこと。しかも対象は20代-60代。若年層に限らず中年層にもお酒の飲まない人が増えていることが伺えます。
このような市場環境を見て、微アルコールなる商品を投入したのでしょう。
メーカーとしての使命というのもあるか
アサヒが微アルコールを発売した背景にはメーカーとしての責任という面もあります。
適正な飲酒は世界的トレンドでもあり、2010年のWHOのお達しを受け、日本でも2014年にアルコール健康障害対策基本法が施行されました。
これを受け、今後、アルコール量の表示がなされるわけです。ちなみに生活習慣病のリスクを高める飲酒量は、1日あたり、男性が40g、女性が20gだとか。
5%アルコールのビールが約4g(5*0.8%をかけるとグラムを算出できるらしい)。これに飲酒量を組み合わせると出るらしいのですが、40gと言ったら、僕的には酔いつぶれるレベル。
とは言え、お酒好きは一度エンジンがかかったら、そう簡単には止まらない生き物。頭では40g超えちゃうよとわかっていも、ついつい手が伸びてしまうのでしょう。
新ジャンル、微アルコールは盛り上がるかな
このような背景の元に生まれた微アルコール商品。今後、他社も追随するようであれば、消費者もより手にする機会が増えるのではないでしょうか。
ノンアルコールでは物足りないと思っている人にとってもありがたい商品とも言えます。
気になるのは飲酒運転で捕まってしまうのかいなか。個人差もありますしね。清涼飲料水でありお酒ではないという主張が警察の人に通じればよいのですが・・・。
とにもかくにも一度飲んでみたいと思います。