結婚して15年後経ってみたけれど
何不自由なく、大きなトラブルもなく15年の歳月が過ぎたけど、どこか代わり映えしない毎日ちょっと退屈さを感じていた主人公アニー。
そんな彼女の心の隙をついて現れたのが、旦那さんが尊敬してやまない伝説のロックシンガーダッカー・クロウ。
彼らがどのようにして出会い、そして新しい人生を歩みだすまでが描かれています。
そこまで夢中になれるのがある意味、うらやましい
ダッカー・クロウとは知る人ぞ知る90年代を代表する伝説のロッカー。ライブ途中にも関わらず、現場を後にして、その後は消息不明。それが彼を伝説のロックスターにさせたと言ってもいいでしょう。
そんな彼にどっぷりと心酔しちゃっっているのがアニーの旦那。ダッカー・クロウのファンサイトを立ち上げ、自分こそダッカー・クロウファンの第一人者と公言するほど。
ここまで夢中になるものがあるというのは逆にうらやましい限りです。この熱い想いが通じたのか、ダッカー・クロウから本人からデモテープ音源のCDが送られてきたのですから、卒倒ものだったでしょう。
まさかの本人からメールが
このデモテープにいたく感動した旦那さんですが、奥様アニーの評価は真逆のつまらないというもの。
これに対し、激しく怒りを顕にする旦那さん。感想を求められたから素直に感じたことを言っただけなのに、ムキになる旦那に腹が立ったアニーはファンサイトに、デモテープの曲は、つまらない。正式にレコーディングされた曲の方が数倍良いとコメント。
彼女のコメントに同意する人もファンサイトの住人の中におり、驚くことにその中にダッカー・クロウ本人が含まれていたのです。
伝説の人が目の前に。その時の感情は
こうして、アニーとダッカー・クロウは彼の曲を通じて出会うこととなったのです。その後は二人は何度かメールのやりとりを行い、ダッカー・クロウ本人がわけあって、彼女の家に子供つきですが、居候することになりました。
旦那の浮気もあって別居状態だっということもあり、同居することにこれといった障害もなくすんなりと同居生活がスタート。
元旦那に、この同居生活が知られることとなり、初対面でダッカー・クロウが自分の名を名乗った時は、元旦那は悪い状態だと思い、バカにされたとご立腹。
が、冷静になって考えてみると、もしかしたら、本当にダッカー・クロウかもしれないということで、再び確認のため元嫁の家に向かいます。
憧れを通り越して崇拝する存在が、自宅にいる。ファンとして幸福の絶頂を味わったことでしょう。こんな経験ができるのは逆に羨ましい。
人生いくつになってもやり直しがきくという
てなわけで、ダッカー・クロウとの出会いにより、旦那とも離婚し、職も変えて新たな人生を歩むことを決めたアニー。
この作品を見て、背中を押された方もさぞ多かったことでしょう。