特別価格でご提供の後に、今から30分間、特別価格の畳みかけ
通販番組でよく見るお得感のスペシャルコンボ。メーカー希望小売価格5万円から特別価格でさ4万円。ちょっとだけ興味を惹かせると、続いて今からの30分間の注文でさらに5千円引き。さらに前のめりになると、トドメの今なら、1万円相当の商品をつけて、さらに5千円引き。
とまぁ、どんだけ値引きするんだよという感じはしますが、心がグイグイと動かされてしまう。通販会社のこの深層心理をついた販売手法には毎度、頭の下がる思いです。
行動心理学的にはアンカリング効果というらしい
この手の販売手法も、行動心理学では解明されており、アンカリング効果という言うそうです。
最初の価格でまずアンカーを落とす。この価格が基準となって、矢継ぎ早に行われる値引きで、基準値と比較して、スゲぇー安くなっていると思わせるようです。
昔、メーカー小売価格を提示して、特別価格という謳い文句で問題になったことがありましたが、それに似たものを感じます。
出発点を最初から安くしては意味がない
例えばクルマを購入する時に、頼んでいないようなオプションがてんこ盛りの見積もりをもらったことがあります。
皆つけていますから入れておきましたとのことで、これもアンカリング効果を狙ったものと今になって気付きます。
買う気はなかったので、オプションを全て外した見積もりを見ると、何故か安く感じてしまう。こんなに安くなるなら、提案されたオプションを一つくらいつけてみるかという気になりました。
これが最初からオプションなしの見積もりを提示されて、後からオプションを提案されても恐らくつけなかったでしょうね。
というのも、基準点がオプションなし価格なのですから・・・。
こまめに値札を変える、これもアンカリング効果
閉店間際のスーパーでの光景。割引シールが貼られて行き、それを待っているお客さんもチラホラ。
このシール貼りも、元々の金額が見える形で貼られています。あえて基準値を見せて安さをアピールしています。
さらに上を行くテクニックとしては、割引を数回に分けて貼っているもの。1枚だけしか貼られていないものに比べて確かに安さ爆発感があります。一方で、本当これお腹こわさないかという不安もありますが。
アンカリング効果には注意が必要
場合によっては元々の定価よりも高めに価格設定していることも考えられ、最終価格と商品価値を比較できるような冷静な目を持つように心がけようと思った次第です。