そもそも、この物価高騰の原因は?
ここ最近、商品の値上げニュースを聞いてもさほど驚かなくってきたのも、取り立てて新鮮味のないネタだからでしょう。その位、あらゆる所で値上げが常態化しています。
この原因は、やはりウクライナ危機による所が大きいと思います。
原油、石炭、天然ガスなどのエネルギーや小麦などの農産物はロシア、ウクライナからの輸入に頼っていた日本。が、輸入を中止したことで他国から輸入せざるをなくなり、高値づかみで輸入せざるを得ないのが実情です。
他国の影響はどうなの?
日本同様、資源高に苦しんでいるのが欧州です。ロシアからの輸入は15%と非常に高く、現在原油と天然ガスは禁輸しているため、これまた日本同様、他国から輸入に切り替え。これにより資源高にさらに拍車がかかっています。
一方、英国や米は、そもそもロシアの依存度が低く、あまり影響がないようです。欧州の輸入依存度が15%に対し、英国は4.5%、米国にいたっては1%強という鬼のような低さです。
2023年はさらに物価上昇になるかも
この厳しい物価高の状況が、2023年はさらに深刻になると予想されています。
というのも、物価高を抑えていた3つのストッパーが2023円には外れてしまうから。
1つ目は、欧州のエネルギー需要増。2022年は国、民間が一緒になって省エネに取り組み、需要を抑え込んでいましたが、そろそろ我慢の限界に来ているようで、2023年は需要が増えると言われています。
2つ目が中国による需要増。2022年はゼロコロナ対策で経済活動が抑制されていましたが、これが開放されたことで、経済活動が活発となり、当然のごとくエネルギー需要も爆上がりすると予想されています。
3つ目は米国の援助息切れ。世界的な資源高を受け、米国は備蓄していたエネルギーを各国に提供していたわけですが、この援助も2022年ほどの支援量は期待できないと言われています。
国民一人あたりの負担が6万円増って、厳しすぎ
2023年の原油相場は1バレル80ドルでしたが、これが2023年には1バレル100ドルになると予想されています。
この20ドルアップで、日本全体で7兆円の負担増となり、国民一人当たり6万円増になる模様。
身近な所で言えばガソリン代。今は政府の支援により価格を抑えられていますが、それでもリッター150円は高すぎ。かなり家計が苦しいです。
これに輪をかけてさらに上昇するとなると、マジでEVを検討したくもなります。
代替えエネルギーの本命は?
この状況を受け、高コストの石炭、原油による火力発電から、自然エネルギーまたは原発が見直されています。
とは言え、原発を仮に稼働させたとて、約1.5兆円削減。エネルギー輸入額全体の33兆円から見ると、ほぼほぼ焼け石に水状態と言えます。
自然エネルギーにしても、火力発電に置き換わるほど規模にまで成長していません。
となると、しばらくは、この高コスト状態がしばらく続く、というか、これが当たり前になってくるんでしょうね。
であれば、もう少しお給料を上げて欲しいと思った次第です。