金食い虫の厄介者と揶揄されていた炭素繊維

ボーイング化学&繊維業界

BMW採用でにわに話題の炭素繊維

BMW i3で、一躍話題となった炭素繊維。鉄に変わる軽量化素材として、大いに注目を集めている。コスト高でなかなか普及に弾みがつかなかったけど、これをきっかけにクルマへの採用が広がれば、東レ、自動車業界にとっても言いことずくし。

BMW

開発は50年以上前

研究が始まったのが、何と50年以上も前。あまりにも複雑の工程で、東レ内でも一時炭素繊維の研究が中断していたけど、そこは東レ。粛々と開発は進められ、釣竿やらゴルフのシャフトなどのサンプル製作にいそしみ、需要掘り起こし活動を推進

転機はボーイング

この活動がボーイングの目に留まったことで、転機が訪れる。長らく赤字続きだったけど、ボーイングと長期契約を結び、独占契約を結ぶことに成功。安全基準に厳しい航空機メーカーとの契約は他業界に対しても、大きなインパクトがあったはず。

ボーイング

残る開拓地、自動車業界

普及を加速させるには、やっぱり自動車業界。部分的な採用に留まる炭素繊維を、ボディ骨格まで採用幅を広げたBMWの事例は、炭素繊維の可能性を大きく広げた。古参の鉄も負け字と軽量化技術を駆使し、その座を死守している状況。いつか逆転するようなことがあると、産業構造も大きく変わるんだろうな。鉄鋼メーカーも、大変そう。

日経ビジネス NO.1763
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