外資系企業は何かと大変だよ
むかーし、むかーし勤めていた会社の得意先に外資系企業がありました。
国内の企業ではセキュリティが甘々で担当者のデスクまでぷらっとアクセスできちゃうような時代なのに、当時から受付経由でないと担当者と商談できない。
さすが外資系は違うなと憧れたものです。
ただ外資系と仕事をすると本国のルールは絶対。こと細かく業務がマニュアル化されて、自由度が少ない。というか全くゼロ。
今でさえ、その国の事情を踏まえ本国が聞く耳を持つようになりましたが、その当時は本国が絶対的な権力を握っていました。
と言った遠い日の記憶を呼び覚ましたのが今回のお話です。
Kindle アンリミテッドの失態
Kindleフリークにとっては、大変ありがたいサービスだったKindle アンリミテッド。
僕も開始月早々に登録しました。
雑誌系を中心に読み放題を使いましたが、速攻で元が取れちゃう。
こんなサービスを提供して赤字にならないのかなと心配してましたが、日に日に読み放題の対象本に変化がなくなり、あれれと思ったら、新聞などで騒がれていたあの事件が起きたのです。
それが講談社の作品除外に対する抗議文の公表。他にも小学館、徳間書店、光文社も同様の被害にあっていたというじゃありませんか。
当初は14万点超あった作品が10月時点では12万点に減ったとか。
道理で最近、新着作品欄を見ても、僕の場合だけもしれませんが、作品に変化がないのです。
珍しく音を上げたAmazon
赤字覚悟で1万円を切る端末、タブレット端末FIREを出していたのに、Kindle アンリミテッドではあっさりと白旗を上げてしまったのは解せません。
当初の予測に比べ恐ろしいスピードで予算が消化されたという話をネット上で見ましたが、そんな予測つくんじゃないの。世界のAmazonならばと思っちゃいます。
国内のマーケット事情を知らない人達による弊害
今回のような大失態の原因は、本国からの大量の天下りにあるとも言われています。
それまでは国内の人間がいたポストが、本国の人間、つまり日本マーケットをよく知らない方々に変わり、本国と同じルールが日本でも通用するとで思ったのでしょう。
それが今回のような事件に発展したとも言えます。
本国と違い日本は漫画や写真集が人気。ペーパーブックと違い、消化サイクルは早いですからね、1ヶ月のウチじゃんじゃん借りられちゃうわけです。
日本のことを熟知した現地の人間に任せていれば、このような失態を起きなかったのではと思います。
結局は外資系
ということで、今回の事件で思うのは結局の所、Amazonも本国に従う一般的な外資とさして変わらないじゃんというのが素直な感想です。
日本独自仕様の漫画専用Kindleが出たことで、本国もローカライズに多少は理解を示してくれたと思いましたが、実態はそうではないようです。
一日も早く魅力あるKindleアンリミテッドに戻して欲しいものです。