大きな会社ほどグループ企業がたんまり
今回のお話は、グループ企業のまとめ方のお話。大きな会社になればなるほど、親の名前をつけた子会社がゴロゴロいます。
統治の仕方も企業によって様々。事業領域がかぶらないように子会社を整理する会社がある一方、あえて同じ事業内容であっても、子会社同士を競わせて互いに事業を磨かせるというもの。
これについては、どちらが正解というのはありませんが、興味深かったのでまとめてみました。
LINEはあえて競合させる
先日上場して話題をさらったLINE。親元は韓国の検索最大手NAVERですが、この親子関係が実に自由すぎ。
親はさほど口うるさくなく介入せず、子供の好きなようにといった放任主義。結果、親孝行子供となった訳です。
そもそも、親のNAVERでは、メッセジアプリ、NAVERトークを既に展開していました。が、そこは放任主義のNAVER。LINEがメッセージアプリを作ることに特にとがめるわけでもなく、GOサインを出し、結果大ヒットアプリとなりました。
互いに競争させていずれかに人気が出れば統廃合を行う。LINEのヒットを受け、NAVERトークをサービス終了となった訳ですが、結果としてグループの中で、メッセージアプリがヒットしたのであれば、よしとしようという割り切りっぷり。
メッセージアプリの他にも、ブログ、漫画、自撮りアプリなどのそれぞれのジャンルで、NAVER産とLINE産があります。
この徹底した放任主義がグループとしての成功を収めている感じがします。
カニバリズムのジレンマ
続いては、放任ではなく統治という側面が強いグループ企業のまとめ話です。
国内最大手広告代理店電通の場合は、経理などの関節部門を統合し、事業領域でも統合を進めていくべきか検討の真っ只中。
統治法としてはエリアを縦軸に、事業領域を横軸として子会社を管理していくとういもので、その領域で利益を最大化しなさいというもの。
イメージとしては、関西エリアで4マス媒体はA社、SPはB社となると思います。
そうすことで、カニバリズム(共食い)を避けられ、資本の無駄がないグループとしての運営ができる。が、事はそう簡単に行かないようで、一方ではクライアントからA社なりB社なりから様々な提案があり、選択肢が増えてありがたいという声もあります。子会社の事業領域の整理したとなると、この武器がなくなってしまうことに繋がります。
ということで、無駄は出てしまうけど、カニバリズムはある程度許容しないと難しいかもとなるわけです。
統治方法のまとめ
あなたの会社の事業領域はここまでといった線引は難しい。何よりもリミッターをかけられると現場のモチベーションが下がるのも必至。徹底的に競わせルの方が、無駄は多いものの結果としてうまくいくと個人的には思います。