企業買収と売却は表裏一体。上場企業はつらいよ。

企業の看板商品を売却。

CMでおなじみの武田薬品のアリナミンV。この商品を通じて同社を知る人も多く、言わば看板商品と言ってもいいでしょう。

黒字も出しているこの大衆薬事業。武田薬品にとっても優等生事業にも見えますが、この度、米投資ファンドのブラックストーンに売却することが決まりました。

赤字続きの事業ならまだしも黒字なのに売却とは・・・。理由としては今後の成長の伸びしろであったり、利益率の低さが売却の理由だとか。

国内初の事業であろうとバッサリ。

国内初、世界初なんて冠がつく商品は言わば会社のアピールするには絶好のネタ。

ある意味、その会社の成長を支えた孝行息子と言ってもいいでしょう。

が、そんな広告息子でも売却の憂き目に会ってしまうのが今の御時世のようです。

日本初の飲料用アルミ缶を製造した昭和電工は同事業の売却を決定しました。売却金額は300ー400億円。

売却理由は借金の圧縮。日立化成を約1兆円で買収した昭和電工は膨らんだ有利子負債を早期に圧縮しないとならない。そこで白羽の矢が立ったのがアルミ缶事業でした。

同事業も黒字ということもあり今が旬と見たのでしょう。業績がガタ落ちしてからでは、売りたくても売れないですから・・・。

聖域なんてないよ。

最後に日立製作所。日立グループの御三家とも呼ばれる日立金属の売却の決定しました。時価総額は6000億円台とも言われ、かなり思い切った決断にも見えます。

日立製作所は、2009年に22社あった上場子会社を売却や完全子会社化を進め、今では2社までに減少させました。

これも将来を見据えたもので、同社が推進するデジタル基盤ルマーダとの親和性が売却の判断基準になっています。

ので、親和性が低ければ、御三家だろうと売却もしくは完全子会社化も辞さないという決断をしてきたのです。

新戦略加入の影に去る人も・・・。

武田薬品、昭和電工、そして日立製作所とも事業やグループ会社の売却をする一方、将来の成長に向けて新たな血を入れているところは共通しています。

ある意味、事業の新陳代謝を積極的に行っている。内部留保するのではなく成長に向けた投資をし続ける点は、上場会社としての鏡とも言えるでしょう。

新天地で大化けするかも。

売却された事業、または会社も新天地で再起を図るわけですが、これまでは、あまり予算がつかなかったものの、新天地は主力事業として予算が多くつく可能性も。

いつかは売却したことを後悔させてやるという気概で事業を推進していけば、いつかは大化けするかも。

元の会社から買収の話が来るようなことがもしかしたら起きるかも。

今回のネタでM&Aの光と影を見た感じがしました。上場企業も大変だなと思った次第です。