後継者不足。2025年問題
日本経済を支えていると言っても過言ではない中小零細企業。ここがコケたら日本経済が壊滅的ダメージを受けてしまうのは周知の事実。
中小零細企業が抱える大きな問題として後継者不足というのがよく挙げられます。
ほぼほぼワンマンで経営していただけに、後を次ぐ人はかなり高いハードルをクリアしなければならず、かと言って子供に託そうと思っていたらあっさり拒否されるなど様々。
2025年には70歳を超える経営者が中小零細企業で6割。内、半数近くが未だに後継者が未定だとか。
となれば、廃業の道を選択せざるを得なくなります。
悪いことに、この判断を早めてしまっているのがコロナ。先を見通せない中、経営者が元気の内に自主廃業を選ぶケースが増えていくのではと言われています。
足元では解散廃業が急増
倒産、被合併、解散件数をまとめた自主的退出という調査によれば、2020年1-5月で約3万社。前年同期に比べ16%増と大幅に増加。
コロナにより影響は明白ですが、その内訳がさらに驚きの内容。
倒産件数は対前年8%減少に対し、解散件数は23%増と大幅に増加。
そもそも日本の企業退出は、倒産に比べ解散が多いようですが、ここまで差が開くのは初めてとのこと。
今が潮時と考えてしまうのか
政府も経済対策として支援金出したり、無利子・無担保の融資などを行っていますが、焼け石に水とでも言いましょうか、数字が示すように全く成果を挙げていません。
経営者としても、まだ手元に資金、資産がある内に畳めば、社員にも迷惑をかけずに済む。そうゆう考えに至るのは自然の流れと言っていいでしょう。
てなわけで、2025年を待たずして、大廃業時代が来てしまうのではと言われています。
創業100年企業でさえコロナに屈す
解散を選択する中小企業の傾向として創業40-60年が最も多いとのこと。ちょうど後継者引き継ぎが発生する時期に重なるようです。
ところがコロナ禍では、創業80-100年も増加傾向にあるとのこと。
これまで何度も危機を乗り越えてきた老舗と言われる企業でも、コロナ禍の前では為す術なしということでしょう。あらためてコロナの破壊力の凄まじさを実感しました。
宿泊・飲食に次いで製造業に驚き
今後の先行きに目を転じると、製造業で今後影響が深まると予想されています。コロナ禍中では宿泊・飲食のダメージっぷりがマスコミなどで報じられていました。
次なる被害者としては挙げられるのが製造業。大企業は既に生産調整をし始めており、その影響が今後、末端の中小零細企業にも降りてくるのでしょう。
世界も驚く優れた技術を持つ中小零細企業は数多く存在します。これらが廃業を選択してしまうと日本経済にとっての損害は大きい。
大廃業時代を迎える前に早めに手を打ち、損害を縮小させちていくことが菅さんに今後求められるのでしょう。