IoTはかなり浸透してきたよ
通信を介して、遠隔操作ができちゃうという技術IoT。ドイツではインダストリアル4.0と呼ばれ、産業革命に並ぶ大きな出来事として言われています。
産業の世界では、Googleなども交えて独自の通信規格が乱立し、どこが覇権を握るかで熾烈な戦いの真っ最中。
民間レベルで見ればAIスピーカーがIoTの司令塔になり、Googleでは様々な家電が外出先からコントロールできちゅうという夢のようなお話が語られています。
このように産業から消費者までIoT化が着々と広がりを見せている中、今回のお題はお薬。
お薬の飲んだか飲まないかを外部から監視するという、ちょっと怖い気がしますが実用化に向けた試験が始まりました。
お薬は飲み続けないと意味がない
風邪をひいた時にお医者さんから処方される薬。全てを飲みきる前に風邪が治り、そのまま放置していましたが、この放置が結果的に医療費増大にも繋がり、大問題になっています。
今回のIoT薬も、そんな医療業界が抱える課題を解決するのではと期待されています。
で、こちらのお薬、総合失調症や躁鬱病の薬で常用がマストというもの。飲んだり飲まなかったりすると病状が悪化するとも言われています。
ので、常用を管理するために開発された薬とも言えます。
仕組みはいたって簡単
こちらのIoT薬は、薬の中にチップが埋め込まれており、身体の中に入り胃液と反応すると飲みましたよという通知を、このチップがしてくれます。この声なき声を拾うのが腕に巻き付けた検知器。チップの声を検知器が拾い、送信するというもの。チップ本体に通信機能はありませんが、それを検知器が補完して、IoT薬を成立させているんです。
検知器からの通知が全くなければ、患者が薬を飲んでいないことがすくわかり、お医者さんからお薬は毎日飲んでくださいねという連絡が入るのでしょう。
ある意味、仮想かかりつけのお医者さんといった所です。
付加価値つけんとやってられん。
こちらのIoT薬を開発したのが、ポカリスエットで有名な大塚製薬。日本の会社が開発したことを誇らしく思います。そもそも、IoT薬になる前は、この薬が大塚製薬の稼ぎ頭でした。が、特許が切れたとたん、ジェネリック勢に押され売上が急減。こりゃー、他社と差別化してかないと食っていけんということで、IoT化に行き着いたとか。
同じジェネリックでも、IoT化されている薬の方がどこか安心感がありますよね。
他の薬にも波及する期待感も大アリ。今後のIoT薬の動向を注視していきたいと思います。