海外にいながらにして日本の商品が買えちゃう
海外でも人気の高い日本製品。すぐに思いつくのが紙製おむつでしょう。日本の製品は品質が良いという触れ込みで、中国でバカ売れしました。
数年前に訪日外国人、とりわけ中国人の購買パワーは物凄く爆買いという言葉が形容されるほど。紙製おむつを大量に買い込み、あるお店では紙製おむつがなくなったなんて話もあったほど。
が、中国当局からの外貨規制が入り、爆買目当ての海外旅行に規制が入り、爆買の規模も沈静化されてきました。
実際に足を運んで買付けが難しくなかったことで、新たな販路として注目されたのが越境ECサイト。最大手のアリババやテンセントが運営しているこちらのサービスが多くの中国人が利用し、このコロナ禍でさらに利用が膨らんだのではないでしょうか。
サイトを運営するアリババやテンセントも自社の越境ECモールを充実させるべく、日本企業の誘致を盛んに行っていました。
てなわけで、越境ECと言えば、アリババ、テンセントというイメージが定着していましたが、ここに来て新興勢力のゼンマーケットが注目を集めています。
元々は購入代行屋さん
この会社、創業はわずか4名という規模から立ち上がり、わずか5年でスタッフ数、約70人。年間売上60億円という急成長。
越境ECビジネスを始める前は、日本の商品を代行して購入するサービスを展開していました。というのも、ロシアでは個人購入物に対しての免税優遇が高かったから。
これにより事業は順調に成長していましたが、ロシアが免税内容を見直す動きが出てきたこともあり、ロシアだけでなく他国にも広げようということでサイトの多言語対応にしました。これがさらなる成長のきっかけとなり、今のビジネスの原型を形作ったとも言えます。
海外では人気の高いヤフオク
海外の購入者から人気が高いのがヤフオク。商品が大量に出店されしかも安いというのがその理由とのこと。そこでゼンマーケットでは自社サイト上からヤフオクに入札できる仕組みを導入。
ヤフオクは海外への発送は基本的にペケですが、ゼンマーケットが購入する形を取るので、この問題はクリア。またまた売上げアップとなったわけです。
とは言え、ヤフオク自身が外国人も購入OKとなったら、ゼンマーケットの存在意義はなくなってしまう。てなわけで、多言語化に続いて、大きな転機を迎えることになります。
それが今、現在の形でもある越境ECサービスなのです
規模の小さなお店でも海外向けに商売できちゃう
ゼンマーケットの越境ECの場合、アリババやテンセントのような日本を代表するような大手企業ではなく、小規模なパパママストア的なお店にも門戸を開いている点。
このサービスに、地域振興を掲げる自治体が飛びつき、様々なお店を紹介してもらえているようです。
楽天や自社ECサービスではイマイチ売上が伸び悩んでいたものの、外国人相手のビジネスに切り替えたとたん、ビジネスが大きく拡大したなんてこともあると思いす。
先を見る目に優れているゼンマーケット
わずか4人で創業してからたったの5年で会社を大きく成長できたのは、将来的な危機を察知して、早め早めに手を打ってきたことが功を奏した感じがします。
この先、海外にモノを売るならゼンマーケットとなる日が来ることを期待しつつ、今後の動向を注視していきたいと思います。