副業OKは両者の利害の一致でしょ
副業OK。こんな時代が来るとは一昔前までは考えもつきませんでしたが、これも世の中の流れなのでしょう。
雇われ側としては定年まで今の職場で働き続けることに疑問を感じていたり、キャリアアップも実現させたい。
一方の雇う側としてはイノベーション力をつけてもらいたいだとか、副業で得た知見、経験を本業に活かして欲しいだとか。
とは言え、本音は定年まで面倒みる保証はないので、自分たちで食い扶持を探してねといった所でしょうか。
といった両者の利害が一致したということで副業OK時代がやってきた感じがするのです。
自治体が後押し。岩手県の事例
この動きに敏感に反応したのが、ベンチャー企業でもなく外資系企業でもなく自治体
地域活性化を目的に地場の企業を副業として働いてみませんかという取り組みが勧められています。
岩手県の自治体では、地域内の企業で人材不足に悩む企業に対して、副業希望者を斡旋
お互いにOKとなれば、めでたく副業が成立するというわけです。
企画書提出で採用か否か
とある温泉旅館では、集客に関する人材を募集
候補者は旅館スタッフからヒアリングを受けて、集客に関する企画書を提出。
採用となれば、晴れて副業ではありますが働くことができるわけです。
応募者も本業とは異なる仕事を請け負うことで、これまた今まで使ったことのない脳を使うので、仮に落選しても本業にとっては大きな財産になると思われます。
週末は営業マン
この制度でめでたく本採用となった都内のIT系で働く男性は、製菓屋さんの副業をゲット
働き方はと言えば、製菓屋の商材を都内の飲食店に売り込むというもの。
本業も抱えていることもあり、副業に当てる時間は週末と限られていますが、これまたIT系とは異なる仕事で、かつこれまで接点のない顧客相手だけに本人にとってもプラスになっているようです。
関係人口作りとは
副業の今後の広がりを予測するに地域経済への人材の流動化が進むと思われます。
地域活性化という点では観光資源がありますが、これは一過性のもので長期的に続く保証がない。
定住資源も一時的には人口増が見込まれるものの、他の地域との激しい争奪戦となり、疲弊は逃れられない
そこで今注目を集めているのが関係人口づくり。副業者のようにベタではないけど、ちょいちょい地域と接点を持つような人材。これなら継続的な関わりが見込まれるし、他地域との人材の共有化が図れます。
自治体が地域経済の発展に副業を使い倒すようになれば、ふるさと納税よりも健全だとは思うのですが・・・