広東型委託加工で海外企業を誘致

郷鎮企業が中国経済発展の基礎

鄧小平による市場開放政策が始まり、勃興してきたのが郷鎮企業。日本で言えば零細企業と言った所。

しかも民間ではなく、日本で言う所の地方自治体。中央政府からの目の届かないことを言いことに巨万の富を稼ぐ仕掛けを編み出します。

地方自治体が海外企業を誘致?

日本でもよく耳にする企業誘致。さまざまな好条件をつけてて何とか自分たちの土地に工場を立ててもらう。

自治体にすれば、税収は増えるし、雇用も創出できる。誘致までは何かと出費はかさむけど、長い目で見れば、自治体、住民にとっても悪い話でありません。

郷鎮企業もこの手法を用いて企業誘致を試みますが、日本のそれとはスケールが桁違い。彼らが誘致したのは何と海外の企業。香港や台湾といったお金持ち企業にかなりの好条件で工場建設を打診してきました。

この条件なら話に乗ること間違いなし

郷鎮政府から企業に向けた工場建設の条件とは、用地、工場、人員全てを用意しますよというもの。

一方、企業側は、郷鎮政府と委託加工契約を結び、機械設備などを無償貸与。かつこの工場で作られた製品を買い取ればいいというもの。

企業にとってはリスクも低い。初期出費は機械設備位。モノが売れなかったら、契約解除すればいいわけですから、撤退も簡単。

この契約形態の優れている点は他にもあります。直接投資も法人登記もしないので、法人税を払わなくていい。。新手のタスクヘブンと言ってもいいでしょう。

地方政府が国家より強い?

この仕組が急拡大していくことで、1980年代は中国の経済は目覚ましく発展していきました。

ところが中央政府にとって、この仕組みは看過できない。法人税が全く手元に入ってこないのですから。

というわけで1993年と、1997年の2度にわたり、この仕組みを禁止しました。

ところが、これに猛反対したのが、この仕組を考案した広東省。中央政府からの禁止命令を無視し、さらにこの仕組みを進化させていきました。

この件を知る限り、中央と地方の力関係は、地方の方が上なんですね。日本では考えられませんが・・・。

中国の経済発展のまとめ

学生時代に、これからは中国よと周りから言われ、イマイチピンと来ませんでした。

というのも、天安門事件から数年しか立っていませでしたし、政治・社会の混乱から立ち直るのはまだまだ先と思っていましたから。

そんな外野の不安をよそに、中国国内では粛々と経済大国に向けての歩みが進んでいたのですね。それも中央主導ではなく、国民に近い地方政府から広がっていったというのが発見でした

社会主義となると国主導という印象がどうしても強くなりますが、日本人よりも中国人の方が商売根性は強いことを知りました。