負け越しが続く、日本のインフラ入札

トルコ新興国ネタ

トルコの巨大つり橋失注

安倍政権の成長戦略の柱とも言える「インフラ輸出」。国も協力して、民間の海外受注をサポートしていくという内容だったかと思いますが、これがイマイチ成果が上がっていません。例えばトルコのつり橋建設。競合となるのは韓国勢。品質では日本の方が勝っており、過去にもつり橋建設の経験もある。加えてトルコは親日国。好条件がこれでもかと揃っているのは結果は敗退。

こちらのつり橋は将来的にトルコ政府に譲渡する契約でしたが、日本に比べ韓国の方が前倒しで譲渡していたとか。少しでも早く返還してくれるならば、政府にとってもありがたい話という訳です。

てな訳で、この譲渡する年が勝敗を左右したかは定かではありませんが、少なからず影響はしていたのでしょう。

トルコ

続いてインドネシアの高速鉄道

首都ジャカルタからバンドンまでをつなぐ140kmに及ぶ高速鉄道の建設でも、それまでの交渉からすれば、日本勢有利と言われていましたが、こちらは中国勢に敗れるという残念な結果に。

敗因は、キーマンとなる人とのパイプづくりが十分ではなかったと言われています。

インドネシア

アラブ首長国連邦の原子力発電所建設

こちらは日立とGEの日米連合で臨みました。GEという世界トップ企業、その道のプロ中のプロですから、日本にとってはとてつもない援軍を得た訳ですが、こちらも韓国勢に敗退。

所変わって、ハンガリーでは三菱が仏企業との連合で入札に臨みましたが、あえなくロシア勢に敗退。

海外で原発受注を増やしたいという思惑はなかなか達成できない状況です。

ミャンマーの空港建設

こちらの案件も新関西国際空港と大成建設で臨んみましたが、韓国勢に敗退しています。

ミャンマー

オーストラリアの潜水艦製造

こちらもドイツ、フランスを相手に奮戦しmさいたが、あえなく敗退。4兆3000億円という巨額の金額だっただけに、これには日本政府としてもかなり凹んだのだと容易に想像がつきます。

潜水艦

敗退続きの理由は

品質、コスト面でも十分に他国と十分に戦える、あるいはそれ以上とまで言われ、中には下馬評では日本有利と言われて言うものの、蓋をあけてみると惨敗。

この敗因を、日経ビジネスの特集では顧客とのつきあい、キーマンンとの距離感の詰め方が甘いと論じています。

発注先の担当インタビューからも、必死さが伝わってこないなどというコメントも。

情に訴える、ビジネス以外の繋がりを深めるというのは今の日本では少なくなっている気がしますが、海外ではこの手法がスタンダードなのかというのが正直な感想です。

昔に比べるとお客とのつきあいもかなりドライになってきており、何か昔の日本を思い出してみました。

時代が回りに回って、あの人とのつながりを重視する日がまた来てくればいいのですが・・・

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