勢いづくネット通販。中国の今

アリババ新興国ネタ

大型モールが続々閉店

内陸部の大都市、成都で大型ショッピングモールがわずか3年で閉店。こんな話が中国のあちらこちらで起きています。3年前までは、小売の売上高は年率15%の伸びを示していましたが、今では10%台に減少。

2015年上期では、全国で120店が閉鎖を余儀なくされました。客足も鈍っているのにもかかわらず上がり続ける家賃に耐え切れなくなったとも言われています。

勢いづくネット通販

では、中国消費全体が落ち込んでいるかと言えば、話は別。ネット業界は、まさに我が世の春を謳歌。年率40%という高い伸びを示しています。

ある農村地区では、リアルな店舗と通販の両者を手がけ、今年はネット通販の売り上げがリアルを越えるということで、店主は笑いが止まらない状態。

最大手のアリババでは、各地方からの商品を供給する試みが活発に行われているようで、中国全土からご当地名産品が集まってくるという好循環が起きています。

まさにネットを活用した地方創生が、お隣の中国では既に本格的に始動していると言えます。

雇用は創出できているのか

地元名産が売れれば、出品者は潤い、注文が増えれば人も増やさないといけない。てな訳で一定の雇用増に繋がっています。

加えて、ネット通販となると、切っても切り離せない物流業界。ココもネット通販活況の恩恵を受けています。特に配達員が良い例。現在、全国に120万人もいると言われ、雇用創出に大きく貢献していることが伺えます。

あとは賃金上昇だね。

残る課題は、配達員の給与。ある配達員は1日100件の荷物を裁いているのに、月給は8万円と安く、ぼやきの声も聞こえてきます。これも競争の激しさが起因していますが、むしろ一番のネックは脆弱な流通網。

日本みたに道路、貨物、航空が整備されていないものだから、モノを運ぶに物凄く非効率でコスト高なんでしょう。そこを吸収しきれないもんだから、人件費にしわ寄せが来てしまう。

輸出主導から内需主導へ

内需主導へ梶を切った中国経済。ある一面では成功しているものの、その恩恵はお給料までには及ばず、不景気スパイラルに入っている感じがします。賃金が少しでも上がれば、良いお金の循環が生まれ、景気回復にも繋がると思うんですけどね・・

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