いろいろな事が重なって氷河期時代はできたのね

ビジネス働き方

遠因はドイツ統一。一気にグローバル化が加速

ベルリンの壁が崩壊し、東西のドイツが統一。茶の間のテレビでこのニュースに触れ、これで東ドイツの国民も救われると喜ばしく感じましたが、その後、自分の就職にも影響にするとはつゆにも思いませんでした。

この事件をきっかけにソ連が崩壊し、ロシアとなり冷戦が本当の意味で終結。それまでは西側、東側おという形で経済が回っていましたが、その後は全世界を相手にした経済へと変わっていき、国内企業は世界と伍して戦うという理由で海外に生産拠点を設けるようになりました。

高校生の就職率が激減

この動きのしわ寄せを受けたのが高卒の就職者。それまでは工場への就職というのが一般的で、良き受け皿となっていましたが、次々と工場を閉鎖するものだから、働き口がなくなってしまいました。

1990年初めには約60万人いた就職者は、2005年には20万人まで激減してしまいました。

で、どうなったか。彼らは高卒で就職するのは厳しい。ので、大卒で就職しようということになったのです。

とは言え、定員数は変わらず、狭き門のまま

ところが肝心の企業の採用と言えば変わらぬまま。高卒採用分を大卒採用分に付け替えることなどしません。

てなわけで、大学を卒業しても就職できない人が大量に増えてしまったというわけです。

では、企業はどうして雇用数を増やすことをしてこなかったのか

団塊の世代が重くのしかかる

氷河期時代の初期とも言える1990年代では、ちょうど団塊の世代が50代を迎えている所で、企業としても負担も大きかった頃。

当時は終身雇用が大前提であり、そうか簡単にリストラなんぞできない。増え続ける人件費、加えて世界を相手に商売しないとならないという二重苦が重なり、新卒採用を抑制したという背景があります。

ので、団塊の世代が退職する頃に併せて、氷河期時代も終焉したというのは納得がいきます。

手のひら返しに翻弄される氷河期世代

今では40代-50代前半ともなる氷河期世代。この年代の社員が少ないということで苦労されている企業も多く、国にとっても社会保障が想定どおりに回らず苦労しているとか。

てなわけで、氷河期世代にスキルをつけて正規社員化を支援する施策が、国を中心に行われているとか。

とは言え、ビジネスマナーから教える人からゴリゴリに正規社員としてい働いていた人など幅広く、どのゾーンに焦点を当てて施策を回していくかで苦労しているようです。

一昔前までは、就職できなかったのは個人の力量不足、自己責任なのだから自分で道を切り開けというトーンを考えると、大きな代わりようと言えます。

10年後は、この氷河期世代がどのように社会から見られるようになるのかとふと思った次第です。

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