リーマンを底に右肩上がり
リーマンショックから3年位は低迷し続けていた米自動車販売。1500万台を割れ、トップの座を中国に明け渡しました。
とは言うものの、09年を底に右肩上がりで推移し、2013年には1500万台を超え、さらに上昇。リーマン前の販売台数を越えるまでに回復しています。
シュエール革命も影響しているのでしょうか、ガソリン代も安くなり再びガソリンがぶ飲みのSUVに人気が集まっているとか。
といった具合に順風満帆で推移していているかのように見えますが、現場ではピークは過ぎたのでは?と敏感なセールスマンは感じている様子。
それを証明するかのようにインセンティブの増しましが各メーカーで活発に行われています。
トータル50万円値引き
日産ムラーノを販売するディーラーでは、色々な特典がついてトータル約52万円と大盤振る舞いの値引き。
この話、日産に限らずどの販売店も同じようなことが行われています。
数の力とでもいいましょうか、2-3社だけの話なら、定価販売で凌げるのでしょうか、周りが全てとなると、ウチものっからないと厳しいかもねとなるわけです。
利益を圧迫するインセンティブ
この日産の例を取ると、この大盤振る舞いのインセンティブは2000年代前半に販売が低迷したビッグ3とほぼ同水準だとか。
日産の言い分としては在庫処理の車種に限る話であり、全ての車種ではないとのこと。
ただ利益を圧迫していることは確かで、あの定価販売で復活を遂げたマツダでさえ、インセンティブに頼らざるを得ない状況で利益は前期比でダウン。米国市場でスバルも同様に前期比を下回る結果となっています。
SUVのバカ売れが原因じゃないの?
そもそも、このインセンティブの高騰をSUVのバカ売れも少なからず影響しているという声もあります。
セダンタイプに比べ、そりゃー金額のはるSUVですから、当然インセンティブも高くつく。
台数が増えればなおのこと。
さらに需要がSUVにシフトしたことで日本勢が得意とするセダン系が落ち込んでいる。挽回するためにも、よりお値打ち感を出さなければということで、いつも以上に値引きを頑張ってしまう。
そんな負のスパイラルに陥っている感じさえします。
どうなる、日本メーカー
政治的問題で、色々とやり玉に上がっている日本勢。この点も今後の販売状況に悪影響を及ぼすのではないかと心配でなりません。
この先、米国が好景気に入り、その恩恵を享受できることに越したことはないでしょうけど、現実問題として厳しい感じがしてなりません・・・