未来への投資継続か抑制か。自動車業界

コロナ禍で利益7割蒸発の衝撃

2020年度の一部上場企業の利益が対前年で7割減。この記事を見て業界を問わずどこも似たようなダメージを食らっているのだと実感しました。

自動車業界もご多分に漏れず、業界をリードするトヨタでさえ2020年度は64%減少するとか。

リーディングカンパニーがこの状況ですから他メーカーも同様かもっと厳しい状況に陥っていることでしょう。

ホンダは研究開発積み増し

と苦しい状況ではありますが、ホンダでは未来への投資ともなる研究開発費だけは死守する動きが。

というのも今年は独立国、ホンダ技術研究所を本社に統合した最初の年。いきなり開発費削減をして失敗に終わるようでは本田宗一郎さんに合わす顔がない。

加えて、2020年にはホンダ初となるEVカー、ホンダeを発表します。この記念すべき年に研究開発削減ともなればスタッフの士気にもかかわる。

2020年を起点にこれからのホンダをスタートさせるという事を考えると研究開発費をアップさせて景気付けたと方が良いという判断が働いたと思います。

今後のホンダによる次世代カーの発表が楽しみでなりません。

リーマンショックの教訓。

自動車業界の絶対王者トヨタも研究開発費を増額はしないものの昨年同様、1兆円強。

リーマンショックの際に、とにかく支出を抑えるということで研究開発費も含め全てをストップさせたことで、今になってツケが回ってきたようです。

社長のコメントに「体重を落としてスリムになったが、必要な筋肉まで削ぎ落としてしまった」とある通り、研究開発はトヨタにとっては生命線でもあった訳なんですね。

先の先を見据えるトップがいるのは、社員にとっては心強いものです。

無い袖は振れないメーカーも・・・

トヨタ、ホンダが平時通り研究開発に力を入れる一方、他メーカーは削減のオンパレード。コロナ禍で売上が落ち込む中、研究開発費を削らない企業姿勢はかなりの英断であったと思います。

赤字決算となった日産ではルノー、三菱自動車とのアライアンスを有効活用。日産が運転技術支援、ルノーがコネクテッド技術、ルノーがプラットフォームづくりと得意分野を受け持ち、将来に向けた技術開発を行っています。

資金力に乏しいマツダ、スバルはトヨタとの提携をさらに強化していくことでしょう。

コロナ禍で勢いを増すIT勢に戦々恐々

将来の飯の種のため研究開発費を死守した格好ですが、アマゾンやGoogleなど異業種業界が攻勢を強めていることもあります。

アマゾンはEVのスタートアップ企業、リヴィアに出資をしたり、Google傘下の自動運転開発会社ウェイモは、レベル4の技術をフィアット・クライスラー提供を発表するなど、IT勢の動きが活発化しています。

過去を振り返った時に、あの時に踏ん張ったからこそ今があるという日が来ることを願いつつ、日本の技術が世界を席巻することを切に願います。