脱炭素と折り合いをつけるのがむずい。LNG調達

LNGエネルギー業界

7年ぶりの節電要請。台所事情はかなり厳しいものでして

2022年12月に政府より節電要請が発表されました。つい最近にも似たような節電要請があり何とか乗り切りましたが、状況は改善されいままの状態のようです。

ウクライナ危機や円安などによりエネルギーコストが高騰。電力会社の経営もかなり厳しい状況に追い込まれており、使えば使うほど赤字が膨れ上がってしまうでしょう。

LNG

国を挙げてのLNG対策

という事情もあってか、発電電力量の約3割を占めるLNG対策として、国が間に入って電力・ガス会社で融通し合う対策に乗りだしました。

過去にも関西電力がガス会社から仕入れたするなど民間レベルでも行われていましたが、これを国が代行することで、規模感もかなり大きなものに。

この取り組みもあり、節電要請を発表したものの、万が一に備えての対策も整っているわけです。

これで極寒の部屋で過ごすというつらい思いをすることなく、何とかこの冬を越せそうです。

最大輸出国カタールも客選びにはシビア

一難去ってまた一難とはまさにこのことで、関係者の間で最も懸念されているのが、LNGの長期調達が可能が否かという点。

LNGの契約は長期契約が一般敵で15-20年と言われています。高値をつかみ大変な思いをした東電の事例などもあり、各企業も契約には及び腰。

LNGの最大輸出国カタールも、最重要顧客として扱っていた日本よりも中国や韓国への輸出に力をいれていくようなことをほのめかしています。

カタール側の提示した契約期間にすんなりとOKを出す国を優先するのは自明の理でしょう。

海外に比べ日本の本気度が伝わらない

各国のLNG輸入にはかなり本気度が伝わってくるものばかり。

中国では国・地方政府がエネルギー会社を展開しており、ある意味国をバックに商売をしているようなもの。

韓国も同様に政府系のエネルギー会社が中心となって契約業務を行っています。

翻って日本はと言えば、ほとんどが民間企業。国によるサポートも弱いことから、どうしても中国、韓国に比べると見劣りしてしまいます。

まとめ。どうする脱炭素

LNGの契約を結ぶとなると長くて20年。となると2021年から数えると2040年頃となり、政府の掲げた2030年脱炭素達成時期を大きく超えてしまいます。

ということもあってか、慎重にならざるを得ないというジレンマを抱えていると思います。

脱炭素を取るか、当座のエネルギーの安定供給を目指すか、今岐路に立たされていると言ってもいいでしょう。

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