富士通系列の販売会社すら知らんかったけど
駅前には必ずある携帯ショップ。ドコモ、au、SoftBankいずれかはありますが、このショップ、キャリア直営かと思いきや代理店が経営しているんです。
つまり全くの別会社。これ自動車にも言えること。ディーラーも車を作っている会社ではなく全くの別会社が経営しています。
キャリアにとっては店舗網を持つ負担がない、販売店側は商品を開発する負担がないわけで、お互いにとってはメリットはあります。
今回の富士通の携帯販売撤退は、この一般的な仕組みとはちょと異なり、メーカーが販売店も経営しているというもの。
となってくると、富士通系列の販売店では、富士通製品を特別に扱っていたんでしょうか。気になる所でもあります。
ドコモへの忖度
携帯の販売代理店には、大きく分けて光通信などの独立系とティーガイアなどの商社系が大半を占めています。
富士通の場合は数の少ないメーカー系。
富士通は撤退にあたって他社に売却することになったわけですが、そこにはドコモに相当配慮しているとのこと。
ドコモとしては、1社だけ飛び抜けて強くなるのは困るわけです。発言権が強くなり、ドコモの打ち出す施策に何かと注文をつけてくる。販売店をコントロールできなくなるのは困る。
特に独立系はコントロールが効きにくいということもあることから、富士通は商社系への売却の方向で話を進めているようです。
一般消費者向けから撤退完了
こうして富士通が携帯販売から撤退するわけですが、これには伏線があったようで、一般消費者向けの会社を次々と売却しています。
例えばカーナビ関連会社をデンソーへ売却、パソコンはレノボ、インターネット接続事業をノジマへ。携帯電話の開発部隊を投資会社に売却。
というわけで、競争が激しく利益率の低い一般消費者向けサービスから撤退し、法人強化に乗り出したわけです。
確かパナソニックも法人にフォーカスしていた印象がありますが、一般消費者よりも法人相手のビジネスの方が利益率も高く先を見通ししやすいのでしょう。
法人強化でこの先を戦う
法人を強化していく中で、肝となるのがネットワーク事業。次世代の5G開発にも携わっており、こちらにフォーカスしていく模様。利益率も高く当分は、この分野で飯を食っていくのでしょうね。
日本メーカーの携帯事業撤退は寂しい感じはしますが、これも時代の流れとでも言うのでしょうか。
シニアになったら、らくらくフォンを使おうと思っていたのに、その夢も絶たれれるのではないかと不安でたまりません。