頼みの通信事業は期待薄
政府から再三にわたり携帯電話料金の引き下げを求められている大手携帯会社。
これまでは収益の柱となってきましたが、これからは成長の余地がある非通信事業に力を入れていくことになりそうです。
楽天との提携もその一環
KDDIが楽天との提携を決めたのも非通信事業の強化に他ありません。
とかくニュースでは楽天が助けられたという論調ですが、KDDIの方が助けられた印象を受けますね。
とにもかくにもWINWINの提携ということだけは確かです
楽天にとってのメリット
全国の通信網はKDDIから借りることで初期投資を抑えられ、かつ東京、名古屋、大阪の3大都市圏に投資を集中できる。
利用開始直後からトラブルが頻発すれば、ブランドの信用失墜にもつながり加入者数にも影響してくるはず。
ので、利用者の多い都市圏ではお金をかけてでも万全の体制で臨むことでしょう。
KDDIにとってのメリット
毎月回線使用料が入り収益の安定化が図れます。
が、これが目的ではなく一番の狙いは非通信事業の強化。
例えばネット通販。楽天の物流網を活用できるメリットは大きい。かつ楽天ポイントの利用も考えられます。
他にもQRコード決済の分野。2019年4月からエーユーペイの開始を予定していますが先行する楽天ペイが使える店舗でも利用可となれば幸先の良いデビューを飾れます。
楽天のエコシステムを使えることはKDDIの非通信事業強化に大きく影響してくると思いますね。
他にもあるよ非通信事業
口コミサイトの食べログを運営するカカクコムへの出資、小さな子供が就業体験できるキッザニア、英会話教室のイーオンなどなど、幅広く提携または出資を行なっています。
この積極的なM&Aは株主も一定の評価をしているのではないでしょうか。とにかく上場企業は内部留保するのではなく、次なる成長に投資して株主の期待に応える義務があるので。
KDDIに限らず積極投資の目立つ大手携帯キャリア。
将来的には通信事業からその基盤を活用したサービスプロバイダーになるのではと思った次第です。