投手の好不調の影にスコアラー
1年目はチームの大黒柱として勝利数の獲得に貢献したのに2年目からは何故か勝てない。昨年みたいな投球ができていない。
なんて話はプロ野球ではよくある話。
1年目はその投手のデータが一切ないわけで、どんな球種を持っていたり投球パターンもわからない。
が、1年を過ぎると、その投手の球種やら投球パターンのデータも蓄積される。スコアラー達が投球を分析して、ある意味投球術も丸裸。
打者が背負った時の初球は直球なんてことが打者に入っていれば、直球待ちで構えて入れば言い訳です。
結果は、火を見るより明らかですが、これも全て縁の下の力持ち、スコアラーの分析力におう所が大きいのです。
電脳スコアラー現る
今回のお話は、そのスコアラーがPCを使って分析されたものという話。
人間には限りがありますが、パソコンの処理能力はある意味無限。
元となるデータは、過去10年以上。約250万球分のデータを解析して導かれる予測ですから、人間のそれに対して、精度が高いのは間違いない。
こんなものがチーム運営に活用されたらしたら、恐ろしいとしか言いようがありません。
例えば、このソフトで解析した話で、巨人の坂本はスライダーを投げられた後にバットを振る傾向があるとか、日本ハムの中田は相手投手ではなくキャッチャーによって調子が変動するとのこと。
これが各チームの知るところとなれば、野球も大きく変わってくるでしょう。
スポーツの世界にもビッグデータの活用が起きていることを示唆しています。
ファン作りに一役
このビッグデータ、各チームの強化という側面もありますが、ファン向けのサービスとしても使えます。
例えば、この回の得点予報率は○%といった具合に。イニング開始に予報値が出れば、チャンネルを切り替える手も止まり、なら見てみようかとなりますし、俄然テレビ観戦も楽しくなる。
先ほどの打者と投手の予報も十分に観戦を楽しませてくれるでしょう。
課題は的中率か?
ビッグデータを活用した予報値も必ず当るわけではありません。天気予報が確実に的中できないようにスポーツの世界でも起きることは間違いないでしょう。
が、それを恐れて使わないのは非常にもったいない。
ならば天気予報士的な予想屋をつけて、予報を出すのもいいかなと。
となれば、各局で個性豊かな予報士を立てて、番組的にも盛り上がる気がします。
外れたら、予報士が叩かれるわけですが、外れるのも観戦の一つと考えればいいのかなと。
野球で言えば、解説者、コメンテーター、そして予報士。新しいスポーツ番組の形ができるのではと思った次第です。