3億円事件と言えば・・・
僕が生まれる遠いむかし、むかしのお話。白バイ警官に扮した犯人が、現金輸送車に「爆弾が仕掛けられているから離れるように」と嘘をつき、そのまま現金輸送車を奪ってしまったという事件。未だ犯人は捕まらず迷宮入りの事件として語られています。
この白バイ警官に扮した犯人は見事、銀行関係者を騙し3億円を手にした訳ですが、今の言葉に置き換えればコスプレといった所でしょう。
で、今回紹介する作品をナチス親衛隊にコスプレして、見事ドイツ兵を騙し、人命を救ったというお話。しかもこれが実話というのだから驚き。
彼の場合、多くの人命を救うという、国をも救う大事業を達成しました。
戦時下のハンガリーで事は起きる
この話の舞台は、第2次世界大戦下のハンガリー。
フランス、オランダ、ポーランドともドイツに占領され、ナチスの展開するユダヤ人が強制収容所に送られていた時代。
ハンガリーもご多分に漏れず、当時の首相がナチスに捕まり、強制収容所送りがほぼ決定してしまいました。
国では手のひらを返すように、憲兵と呼ばれる警察官がナチの手先となり、ユダヤ人狩りを始めます。
主人公ソンソンも義理の妹が憲兵に捕まり、彼女を救うため立ち上がるのです。
見事にSS将官を演じる
当時はネットもテレビもない時代ですから、顔バレもしていない。唯一の判断材料としては、SSの制服位。
ソンソンはSSの制服を来て、将官らしいセリフを何度も練習し、義理の妹が捕まる憲兵が監視する建屋に堂々と現れます。
焦ったのは憲兵達。まさかこんな地方都市に、上級将官が来るとはと、口をあんぐり。
将官曰く、ユダヤ人だとしても人道的に扱うのが筋。君たちの行った行為はそれに反するとその場で逮捕を言い渡し、建屋の占拠に成功。
憲兵全員を騙し、拘束されていた仲間の救出することができたのです。
こうもカンタンに騙せてしまうとなると、他でも通用できちゃうんじゃないかと思いました。
もしかしたらこのような事例が他にあったのではと・・・
英雄、ソンソン
憲兵に拘束された義理の妹は強制収容所送りになったものの移送の途中で脱出に成功し、ポーランドでレジスタンスと合流。
ソンソンとも合流し、今度は街全体をまとめるナチス将官を騙し、街丸ごと占拠に成功。
抱負な食料と武器、そしてレジスタンスと共に、この乗っ取りを聞きつけたドイツ軍と激しいドンパチを繰り広げ見事勝利。
彼は英雄となったのです。
今まで見た映画は、ナチスの圧倒的な力にひれ伏すしかなかった市民というものばかり見ていましたが、一致団結してナチスに立ち向かう歴史に初めてふれ、勉強になった次第です。