室内シーンのみなのにはまる「GULITY」

緊急センターには迷惑な電話ばかり

日本で言えば110番や119番の受付センターに該当するような緊急センターには事件性の高いものから迷惑な電話などがひきりなしにかかってきます。

薬物過剰で幻覚症状を起こし、助けを求める男性や夜の女性に騙されてお金を盗まれた年配者、果てはかすり傷程度の交通事故にあい、救急車を求める女性などなど。

それらの人たちを呆れることなく丁寧に対応する主人公。そろそろ退社という時にとんでもない連絡を取り次ぎます。

緊迫した女性からの声

電話の向こう側の主は、明らかに動揺している女性の声。「早く寝なさい。着替えはちゃんとしてね」と子供に向けて話をしている様子。

本来なら間違い電話ということで切ってしまう所ですが、そこは緊急センターの勤める人だけあって、同行者に気づかれないよう、子供と会話しているようにみせかけて緊急センターにヘルプを求めてきていることに気づきます。

主人公はすぐさま、はい、いいえで質問に答えるよう指示。クルマの色は、白、黒、グレー。その質問にはい、いいえと答える女性。

この会話である程度の身元確認ができ、一旦彼女との連絡を切ります。これ以上、続けると同行者に気づかれるということもあったため。

自宅に電話した所、小さな子どもの泣きじゃくる声

彼女の名前などから住所、連絡先を割り出し、自宅に連絡すると幼い女の子が電話に出ます。

こちらも母親同様、泣きじゃくり「ママが殺される。帰ってくる?」とのこと。

主人公はこれは何かしらの誘拐事件に巻き込まれたと確信します。

話を進めると、パパがママを連れてどこかにでかけたとのこと。

ということは、先程、電話してきた女性と一緒にいるのは旦那ということ。早速旦那に連絡を入れることにします。

凄惨な状況に事件性と判断

主人公からの電話を受けた旦那は、なぜバレたのかといった感じでひどく動揺した様子。

主人公が馬鹿な真似はやめろと説得しても全く応じず、全く反省の色なし。

その後、彼女の自宅に急行した警察スタッフの話によれば、小さな子供がある部屋で腹を切り裂かれていて死んでいるとのこと。

ということは犯人は旦那。DV夫が自分の息子を殺め、妻も殺そうと計画しているのではと。

支離滅裂の女性の言動におや?

再び彼女に連絡をして、子供の死を伏せたまま、クルマの中から脱出する術を彼女に伝えます。

そのやりとりの中で、息子の話に及び、泣きじゃくる息子の身体には蛇がいて、それを私が取り除いて上げたのとのこと?

この言動で、主人公は悟りました・・・。

自分はなんて愚かな過ちを起こしてしまったのかと・・・。旦那を強く攻めた自分も悔いることとなったのです。

これまでの話の流れは全て緊急センター内の1シーンのみ。後は電話でのやりとり。

お金がかかっていないことはもちろんですが、このような作り込みで映画が成立するというのは新たな発見だったことでしょう。

電話口の会話だけでも、自然とその様子がイメージでき、頭の中でそのシーンを描いてしまう。

人間ってすごいなと思ったと同時に、その能力を知って映画を作り込んだのはすごいと思いました。