戦争に突き進むドイツ
第一次世界大戦の敗戦でとんでもないインフラが起き、経済はガタガタ。そんな状況の中で彗星のごとく現れたのがナチス。
多くの国民の支持を得て第一党となり、ヒトラーに政治が委ねられることになる。
で、本作品もちょうど政権がナチスに移行した頃から描かれています。
当時は国民全員がナチスを支持していかたと思えば、本作品の主人公、ゲオルグはどちらかと言うとナチに対しては距離を置くような立場。このままナチスが政権を握って果たしてドイツの未来は大丈夫かとかなり前から危惧していたのです。
友人が強制収用所送りへ
友人も同じで、ナチス支持ではなく共産党寄り。
ナチス政権を批判する立場で、壁に落書きをするなど政権批判を行っていました。
当時はまだ取締も厳しくなかったですが、次第に共産党支持者の取締が厳しくなり、友人は強制収容所送りへ。
ユダヤ人迫害で知られている戦時下のドイツという認識がなかったので、これは初めて知り得た事実。
他の政党を支持することすら禁止されていたという恐ろしい時代だったんですね。
当時のドイツは
オレがやらなきゃだれがやる
主人公、ゲオルグがヒトラーの暗殺を決行したのが1939年頃。ちょうど戦争突入したばかり。
彼としては、このまま戦争が長引けばドイツの街並みも戦場になっちゃう。
この流れを止めるのはオレしかいないと、早くから未来を予見。ヒトラー暗殺を実行に移したわけです。
ヒトラーの演説をする会場に爆弾を仕込み、会場もろとも爆破するというもの。
が、作品のタイトルどおり、爆弾はヒトラー退席の13分後に爆破。未遂に終わってしまいます。
共犯探しに躍起
事件後、速攻で逮捕されたゲオルグは、ナチスの執拗な取締を受けます。
思わず目をそむけたくなるようなひどい拷問の数々。
中々口を割らないゲオルグに手を焼いたナチスは、方針を変えて彼の身辺を調査し、元恋人の命と引き換えに彼に自白を迫ります。
んで、あっさりと犯行を認めることになるのですが、ナチスとしては、ゲオルグを影で操る共犯者を探り出すことに特に力を入れていました。なのに、一向に単独での犯行の一点張り。
しまいには自白剤を注射したものの、それでも欲しい情報を得られず、彼はそのまま刑務所行きとなったわけです。
彼の功績をたたえる
この一人でナチスに戦いを挑んだ彼の行動は、後に賞賛されることとなります。
個人の力で爆弾を作ってしまうのですから、誰も単独犯とは思わないでしょう。
もし、この暗殺が成功に終わっていたら歴史は大きく変わっていたでしょう。