まさかの死神降臨
人間、死期が近くなると眼の前に死神<が現われ、おせっかいにも死亡時日を教えてくれる。そんな怖いお話なのに作品に出てくる死神ジョー・ブラックはいたって普通の人間。
亡くなった人間の生身の身体を使って人間世界をちょっとだけ楽しんでみたいということで、人間世界に降臨した訳ですが、世話する側の身になると気の毒すぎて・・・
誰だあいつは?
アンソニー・ホプキンス演じる会社社長は65歳の誕生日を前にして、まさかの死の宣告を死神から告げられます。
とは言え、明確にいつ死ぬかは教えてもらえず、彼が人間世界で過ごす少しの間だけ、世話をすることになりました。
この死神、食事の時はもちろん、会社にも付いてきて、しかも取締役会にも出席。
社員も、家族も、「誰だおまえは?」と驚きつつも、はっきりと口に出すこともできず、特に深く詮索もせず死神ことジョー・ブラックを受け入れます。
一番驚いたのがクレア・フォーラニ演じる社長の娘スーザン。夕食の席で、その日の朝、カフェで知り合った男が目の前に。
けど、どうも朝出会った彼とは様子が違う。あんなに気さくに話してくれた彼なのに、目の前の彼は無表情であどけなさを感じる少年といった感じ。
とは言え、もう二度と出会うことはないと諦めていた彼と再会でき、スーザンは大いに喜びました。
死神の演じ方がうますぎる
ブラドピッド演じる死神ことジョー・ブラック。見るもの、口にするもの全てが初めてなものばかり。
その表情、振る舞い、奇行ぶりがまるで幼児レベル。この憎めない感じの演技が作品をより魅力あるものにしてくれています。
いい大人がピーナツバターにはまる様子は、気持ちを和ませてくれます。
恋に落ちる死神
死神が乗り移った彼とも知らずどんどんはまっていくスーザン。ついに心のブレーキが崩壊し、彼に思いを告げます。
ジョー・ブラックも死神あなのに、人間の女性に恋心を抱くようになり、彼女も一緒にあの世に連れて行くと口にするほど、どっぷりとハマっていきます。
彼女の幸せのために
最終的には、交通事故で亡くなった彼を再び彼女の元へ。本来ではあれば既に亡き人でありますが、そこは死神。
ある力を使って蘇生させたのでしょう。自分自身は職業上人間との恋愛できない。かと言って彼女を悲しませたくない。というわけで、蘇生させて彼女を喜ばせたかったのでしょう。
人間生活を体験したことで情がわいてきたのでしょう。
だったら、あんだけし世話してくれた社長の命も助けてあげれば良かったのにと思った次第です。