よく耳にする海外進出
国内では、将来的に需要が縮小。てなわけで、海外進出して、全体に占める海外売上高を上げて行くなんて話を新聞などでよく耳にします。
話としては、至極真っ当。その選択に疑いの余地は一切ありませんが、文化、慣習の違う異国の地でビジネスを展開するのはかくも大変なのかとこの作品を通じて実感しましたね。
それも進出国が中東と海外進出先としては、まだポピュラーとも言えない地域。トム・ハンクス演じる部長さんの苦悩がやけに印象的な作品でした。
約束を余裕で無視する慣習
あるIT会社が、サウジアラビアに、ホログラム通信システムを売り込むというお話。恐らく国際競争入札なんでしょう。アメリカ代表としての乗り込んだトム・ハンクスの会社の他に、中国のある企業も参戦。
んで、プレゼンの相手が何と国王というのですから、そのスケールの大きさにただただ驚くばかり。
プレゼンの時に、カミカミだったらどうしようとか、とんでもない質問にも対応できるよう、質問応答集も作成していたことでしょう。
こちらの用意は万全で、いざ国王に面会を求めるため、秘書的な人間に面会を求めるも出張中で不在。
前日に、明日の◯時に会社に来てくれと言ったのに・・・。最初は何かと間違いだと思い、諦めて帰るも、それが2-3日も続く有様。
いいかげんにしてくれという訳で、受付嬢を無視してオフィスのある階に突入すると、なんと本人がいるではないか。
てなわけで、受付嬢が秘書のスケジュールを正確に把握していなかったことが原因であり、もしこの無理な突破がなければ永遠に面会ができなかったという訳で、考えるだけでもゾッとします。
通信環境が劣悪
プレゼンに参加する会社は、各会社ごとにテントを与えられ、そこで日々プレゼンの準備を進めていきます。
立派なオフィスがあるのに、用意されたテントは砂漠のど真ん中にポツねんとあり、Wi-Fiが弱く、空調も機器が悪い。食べる物をお粗末。国王のプレゼンの日取りも決まらず、ただただ日数が過ぎるばかり。
とにかく、ホログラムを使用するにはWi-Fiは生命線なのに、それが全くテストできない。現地のスタッフに聞けばWi-Fiが弱いのはこの国で当たり前だとか・・・
とは言っても、プレゼンを成功させるために、部長は秘書に勇気を振り絞って直談判。こちらの落ち度を素直に認め、環境改善がなされました。
些末な事でイライラ
てな訳で、ここで挙げたのは仕事をしていく上で、ほんの些細なことですが、仕事を進めていく中で、文化、慣習の違いに触れることはさらに増えていくことが予想されます。
ということで、海外進出と簡単に言うけれど、現場で働くスタッフにとってかなりストレスフルなんだなと思った次第です。