始まりは元嫁の来訪
見覚えのある女性が突然自宅に現れ、しかもお腹は妊娠中。
この女性、5年前に交通事故で亡くなった兄の嫁。兄の死後、連絡は途絶えていたのに、なざ突然訪ねてくるの?もしかしたら再婚の知らせかと思いました。
それにしても兄を失いまだ心の深い傷が癒やされていないのに、どうしてまた・・・。無神経にもほどがあるだろうと。
が、そこは大人の対応で無下に帰らせるにも行かず、久々の再開を喜ぶ態度を装い、とりあえず家の中へ。
で、彼女から発せられた言葉に弟もママも愕然。お腹の子は亡くなった兄がお父さんというもの。
凍結精子ならありえるかも
最初こそ、弟もママも信じられないといった様子。
彼女が差し出したテープに録音された占い師の話によれば、亡くなった兄の子だというもの。死後の人と話ができるという触れ込みで、彼女はこの占い師に傾倒。
本人も周りの人間が奇異な目で見ているのは重々承知の上で、至って冷静なところが神妙性をさらに深め、これって本当かもと弟もママも思い始めます。
死後24時間の体内から抽出した精子であれば冷凍保存が可能というこで医学的にも証明されている。
もしかしたら、これを使って・・・
ママも弟も、そして元夫も奔走
ママは事の真相を探るべく、図書館に足繁く通い関連書籍を貪るように読みあさり、弟は、彼女の傾倒する占い師に直接あって話を聞くことに。
さらに別れた夫も、この騒動で再び家族の前に現れ、真相究明に家族総出でとりかかることになりました。
で、行き着いたのが彼女が現在お世話になっている下宿先のお家。
が、事態はとんでもない方向へ。占い師が予言した悪いことが起きるがまさに的中するのでした。
お腹の子。実はあなたのだったの?
下宿先の老夫婦は、親に勘当された彼女は自分の子供のように面倒みて、彼を失って失意のどん底にある彼女の心の支えでした。
老夫婦も子作りに励んだものの、子供を授かることができなかったこともあり、実の子供のように彼女に対して愛情を注いでいました。
妊娠中の彼女を労る姿を見るにつけ、この先どうなるんだろうと。
兄の子であるとDNA鑑定でも証明された場合、誰がこの子を育てるのかと。
が、こんな予想をも吹っ飛ぶ事実が発覚。その後は、エンディングに向けて壮絶なサスペンション作品に様変わりしていくのです。
なんで死の恐怖を味合う経験までするの?
真実を知りたいばかりに、あれこれと奔走したものの、とんでもない事件に巻き込まれることととなったこの家族。
特に弟の身に起こった事は、悲劇としか言いようがない。
けど、これで兄の死を受け入れる覚悟ができたのでは。エンディングの家族の笑顔がそれを物語っているように見えました。