ヒュー・グラントが出ていたので
ラブ・アクチュアリー、ブリジット・ジョーンズの日記でおなじみの俳優、ヒュー・グラント。
もの凄くシュッとしているのに役どころはいつも3枚目。見ている側からすれば、どこか応援したくなっちゃいます。
今回の作品もご多分に漏れず、そんな役どころ。
ハリウッドで大成功を収めた脚本家なのに一発屋の感があり、脚本業で食っていくこともままならず、とある大学の講師の仕事を引き受けるところから話はスタートします。
教え子といきなり・・・
大学の就任早々、こともあろうか学校の生徒と関係を持ち、これが後々、大問題に発展するのですが、そもそも今回の講師のお仕事も自らが希望したものではなく、頼まれて引き受けたようなのも。最初からやる気なんてゼロ。
なので、脇の甘さがあったのでしょう。
加えて講義に参加する生徒は自分好み女子生徒を中心に選ぶ始末。
次第に心境に変化が
集まった生徒さんはと言えば、ほとんどが本気モード。ヒュー・グラントのアドバイスにも、素直に聞き入れる生徒などほとんどおらず、自分の考えを貫きとおすほど皆我が強い。
けど、ヒュー・グラントは頭ごなしに怒るわけでもなく、諭すように、「こうした方がもっといいよ」というスタンスで接する紳士ぶり。
有名脚本家なのに腰が低いなと思いました。
加えて、生徒からの考え方も受け入れ、多くを学ぼうという前向きなスタンス。いつしか腰掛け状態で引き受けた先生業を本気で考えるようになっていきました。
教え子がハリウッド進出
彼らの脚本家デビューを後押しするかのごとく、授業で提出された脚本をプロデューサーに見てもらい、めでたくハリウッドデビューを掴むこととなります。
まるで後輩に先を越された芸人のようですが、妬み、嫉妬は多少はあるものの、素直に彼の成功を喜び、彼をバックアップすることを約束します。
といった具合の残念っぷり
脚本家の講師となり、素人同然の生徒からやんやんやの突き上げを受け、しまいには生徒に先を越されるという残念っぷり。
けど、ヒュー・グラントが演じると、これが悲壮感全くゼロ。
むしろ、どこかで聞いた「置かれた場所で咲きなさい」を強く感じました。
これって仕事の世界でもよくある話。それまでは第一線で活躍し、部下もたんまりいて、向かう所敵なしとふんぞり返っていたものの、いつしか仕事も先細り、部下も一人二人を離れていき、数年後には閑職に追いやられ、昔の部下が、今の上司だったなんてこと。
そんな状況に置かれても、腐らず、上司をサポートするような人間になりたいと思いました。