生まれてからずっと監禁生活「room」

room,映画ハリウッド

実際にあったお話から着想

本作品のネタ元は、実の娘を長い間監禁し、子供まではらませていたという監禁事件から。

日本でも少女が誘拐され数年間監禁されていたという事件が大きく報じられていました。

この作品の場合は、もっと複雑で恐らく高校時代に拉致監禁され、犯人の子供も監禁された部屋で子育てしちゃうというとんでもないお話なのです。

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生まれて外界との接点なし

子供は監禁部屋でスクスクと育ち満5歳。その間一切外との接点はなし。テレビはあるものの、それはリアルなモノではなく空想の世界と母に教育されていました。

監禁されているんだよ、あなたはと言うことは口が避けても言えない。ので、そのような作り話をして、子供の外に出たいという気持ちを抑えていたのでしょう。

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唯一のチャンス到来

子供が宿してから監禁ですが、ママはかれこれ6年位の監禁生活。子供も5歳となり、事あるごとに衝突してばかりでさすがに手に負えない。監禁生活もそろそろバレるだろう。

そこでママは考えました。子供が高熱を出して亡くなった。監禁部屋に放置するぞできないから、この死体を埋めて欲しいと。

早速、絨毯にくるんだ子供をピックアップトラックの荷台に積み、死体の廃棄場所を探しにクルマを走らせます。

息子はママからのクルマが停車したら、逃げて周辺の人に助けを求めなさいと。

この瞬間こそ本作品の緊張感マックスのシーンです。

荷台から降りようとする子供に気づいた犯人は、クルマから降りて子供を抱え込み、再びクルマに戻そうとします。

周りには犬の散歩する男性のみ。

助けての子供の声に、これはただごとじゃないぞととっさの判断で子供を助けます。

もし子供が助けてと言わなかったら。

脱出を試みた場所に人が誰もいなかったら。

考えるだけにゾッとします。

ママが教えられていた世界は本物だった

青い空に、警察の制服を着た人、犬を散歩してる人、見るもの、触るもの全て、空想の世界と教えられて育ってきただけに驚きの方が大きかったでしょう。

目の前に広がる青い空を見た時、それまでの天窓から見える空とは全く違う景色。

感動よりも怖さを感じたのでしょう。

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社会復帰が難しい

こうして無事に母子ともに監禁生活から逃れることができましたが、2人にとってこれからが地獄。

ママはあまりに加熱するマスコミにノイローゼ気味になるわ、子供は子供で、ママ以外の人間が怖くて、なかなか心を開いてはくれません。

しまいには監禁生活を送った、あの部屋に帰りたいという始末。

どうやって社会に適合していくのか、そして子供は無事に現実の世界を受け入れられることができるのか、色々な面での楽しめた作品でした。

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