社会的悪というハンディを背負いながら
健康に害を及ぼすと言われ世界的に見ても悪いイメージしかないタバコ。
そんな圧倒的弱い状況の中、そんな社会の声にも屈せず、タバコ文化を途絶えさせないよう奮闘する主人公。
タバコメーカーから資金援助を受ける外郭団体に属する主人公はロビイストして、様々な団体からの攻撃に対し、持ち前のディベート力で相手を打ち負かしてきました。
ロビーストとは
日本ではあまり耳慣れない職業ですが、米国でビジネスをスムーズに行うには彼ら抜きでは難しいでしょう。
僕の認識としては政治家さんに対し、ビジネスがうまく回るように便宜を図ってもらうという交渉人。
時には自社に優位な法律を打ち出してもらったり、反対勢力への説得をお願いしたり、その内容は様々。
この主人公も、タバコメーカーからの要請を受け、喫煙反対の政治家や団体と戦い、タバコ根絶の気運阻止すべく奔走。
とにかくディーべトではない負けない無類の強さを誇り、タバコメーカーから絶大なる信用を得ていました。
正確な数字は効き目あり
例えば、保険業界の人間から「タバコメーカーは多くの死者を出しているのに商売をし続けようとしている」という主張に対し、君たちも、多くの喫煙患者と契約し、その金額はタバコメーカーの売上の非ではない。そんな君たちに言われる筋合いない」と話をすり替えたり、タバコにドクロマークをつけて危険性を視覚的にアピールすると政治家が主張すれば、飛行機にも自動車にも、そしてチーズにもドクロマークをつけるべきと主張してみたり、オウムがえしの如く、攻撃してきたネタを相手のものにすり替えて打ち返すという技術。
これを言われてしまっては相手はただただ黙ってしまい、結果的に第三者から見れば主人公の主張が真っ当なように聞こえてしまうのだから不思議です。
また、この主張の中で彼は細かい数字を多用します。死者数は〇〇人。売上は0000ドル。これにより話の信用性がグンと高まる。どこか心理学的な要素も感じられ、観ていて色々と勉強になります。
ハニートラップにかかる脇の甘さ
といった具合に、ロビイストとしては完璧に極まりないくせに、女性に弱いというのが唯一彼の弱点でしょう。
彼からネタを引き出そうと近づいてきた女性記者と恋に落ち、あろうことか仕事の話をベットの上でペラペラ。
タバコ業界を震撼させるネタのが白日の下に晒され、窮地に陥ります。
あれはオフレコのはずだよと暴露した女性記者に言ったものの、オフレコは言われていないと取り付く島もない。
ロビイストの職も失い、これで終わりかと思いましたが、ここから無類の強さを誇るロビイストの復讐劇が始まるのです。
ぜひご覧ください。