会社をリストラされた直後であれば・・・
齢60歳。10年勤めて明日から来なくていいと首を宣告された主人公ミシェル。
報酬に対する成果が挙げていないとはっきり言われてしまってはグーの音も出ない。
とは言え、息子の大学入学資金を工面するのに住宅ローンの返済を後ろ倒しにしなければならないほど家計は火の車。妻に何と説明しようと途方に暮れている中で、捨てる神あれば拾う神あり的な出来事に遭遇。
帰りの電車の向かいに座る自称心理学者の女性からあるゲームの依頼を受けます。成功報奨として何と250万円。
全く面識のない女性からの依頼もあり、最初こそ拒んでいたものの、その金額を伝えられるやいなや、やってみようと心変わり。
とんでもないトラブルに巻き込まれるとは、この時は知る由もなく・・・
口外したら大変なことが起きるよ
まず列車内のあるトイレに行き、隠された現金25万円を探し出す。見事探し出したら、プラス75万円差し上げますよと。
最終ゴールはプリン名乗る乗客を車内から探し出すというもの。
ただし、このゲームを他人に話せば、身内に危険が及ぶかもしれないという条件付。
半信半疑でゲームに参加したものの、最初の250円探しガチゲームと認識したミシェル。
ちょっと怖くなってしまい、ゲームを降りようと迷っていた所に、見知らぬ少女から妻の結婚指輪を渡され、やばいゲームに足を突っ込んだと悔やみます。
急いでいつも通勤時に顔合わす知り合いのおじさんに事の次第をこっそりとメモにして伝えます。
その後、すぐさま例の心理学者を名乗るあの女性から連絡が入り、「口外するなと約束を破ったわね」と車中で起きた出来事が筒抜け。
続けざまに、彼女が指示する方角に目を向けると、先程、ゲームの内容を伝えたおっさんが交差点で事故に巻き込まれ死に追いやられる羽目に。
腹をくくってゲームに参加
家族にも危険が及び、そして口外する度に犠牲者が増えるミシェルは、ゲームを最終ゴール、プリン探しを始めます。
手がかりはいつもこの列車を使っていない見知らぬ人間で、偽名としてプリンと名乗っている。そして最終駅で降車。
まずは最終駅で降りるという条件で乗客の絞り込みを進めていきます。
ゲームの首謀者は?
警官時代の後輩から連絡が入り、とにかく家族の安全のため現場にスタッフを急行させたとの連絡が入り一安心。
そして、彼から思わぬ情報が。ある市職員が自殺した事件が実は他殺で、その目撃者がプリンというもの。
ってことは、このプリンを探している彼女たちが市職員を殺したグループ。
このゲームに参加することは犯罪者の片棒を担ぐこととなり、家族の命を救うかプリンを探し出し、白日のもとにこの事件の真相を公表するか大いに悩みます。
伏線を最後に回収がお見事
あの時のセリフ、しぐさ、行動などの伏線が最後にピタッとはまり、鳥肌なもののクライマックスが待っています。
加えてアクション映画ばりの息を呑むド派手な列車暴走シーン。よく死なずに済んだと思えるほど。
ぜひご覧ください。