飲み屋の用心棒からロンドンを牛耳るまでに
飲み屋の用心棒から成り上がり、旧勢力との抗争も正面突破であれよあれよロンドン界隈のギャングのドンに成り上がったクレイ兄弟。後半戦では、さらにその勢力を伸ばし膨張し続ける彼らに迫った内容となっています。
にしても、弟のロニーの狂犬っぷりと言ったら背筋が凍るほどの残忍性ですよ。これまた。
冒頭のシーンで、友人に手を出したという罪で呼び出しを食らった初老の男性。
ちょっとした軽い喧嘩なのに、ロニーにとっては大事な友人に手を出したことには断じて許さないというけたたましく怒り狂い、赤色に変色した熱の棒を彼の頬にジューっと。たまらず叫び狂う初老の男性。ハンバーグだったら焦げ目がつく位の熱さ。
1回で終わると思いきや、何度も何度も彼の頬や腕に押し付けるのですから、皆が恐れおののくのも無理はありません。
マフィアとも渡り合う
そんな彼らの活躍はイギリスを越えて海外にも。その手の話はネットがない時代でも、ものすごい勢いで伝播するんですね。
要するにマフィアもイギリス国内で商売したい。いくばくかのお金を払うから仕事をさせてくれとのこと。
マフィアから相当の契約金提示があったのに、ロニーと来たらいきなり、金額に難癖をつけて、俺たちを見くびるな激怒。これにはマフィア側も怒り心頭。用心棒の黒人男性がすっと席を立ち一触即発状態へ。
見かねた兄貴のレジーが怒り狂う弟をなだめ、何とか交渉成立。
といった具合に、兄は商売拡張を目指してはいるものに、その邪魔ばかりする弟に手を焼いている感じ。けど、双子の兄弟だけに心の深い所ではつながっているのです。
離反が続き破滅の道へ
この行き過ぎたロニーの行動を危険視する仲間が増え、警察に情報を売ってたり、組織を抜ける人が続出。自ら殺人にも手を染めるようになったロニーにもうついていけなくなったのでしょう。
けど、兄レジーはそんな弟を見捨てることなく、むしろ弟の言われるがままに行動を起こします。
愛する妻にも先立たれ、精神的にもどん底だったはずなのにお兄ちゃんは偉いといしか言いようがありません。
そして終焉へ
仲間がポロポロと抜けていくもののロンドンの裏社会ではドン的立場。が、絶頂期だった彼らでしたが、あっさりと警察の御用となります。
年齢はまだ30代前半というのですから、刑務所にぶちこまれていなかったら、とんでもないギャング組織を形成していたか、はたまた他のギャングとの抗争に敗れていたかもしれませんね。
となると、イギリスの一般市民にとっても、クレイ兄弟にとっても良きタイミングの逮捕だったのでしょう。
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